サウナの減価償却における法定耐用年数|国税庁の資料・税務署に直接確認!バレルサウナやストーブなどタイプ別に解説
- 2024年12月11日
「サウナを導入したいけど、減価償却ってどうなるの?」と、経費計上に悩んでいませんか?
特に、サウナ本体やストーブの法定耐用年数を把握したいという方も多いのではないでしょうか。
今回は、サウナの減価償却における法定耐用年数について、国税庁の資料を確認し、さらに税務署に直接確認した情報をもとに詳しく解説します。
先に結論をお伝えしますと、一般的な屋内用箱型サウナの耐用年数は木製のものが8年、骨組みが金属製のものは15年となります。
ただし、サウナの種類や素材によって耐用年数は変わってきます。
この記事ではバレルサウナやサウナストーブなど、サウナの種類によって異なるポイントもしっかり押さえていきますので、経費計上に不安を感じている方は必見です!
※この記事は2024年3月27日に、武蔵野税務署に確認した内容を元に作成しました。
ご紹介する耐用年数はあくまで一例となり、自治体や税理士によって計上方法が異なりますので、最終判断は専門家と協議の上お願いいたします。
目次
サウナの減価償却とは?
減価償却とは、資産(サウナ事業の場合はサウナ本体、設備など)が利用可能な期間(耐用年数)にわたって価値が減少していくことを会計上で計上する方法です。
サウナの購入費用を一度に経費にするのではなく、耐用年数に応じて毎年少しずつ計上します。
サウナを購入する際は、耐用年数を考えて計画を立てることが大切です。
サウナの減価償却の場合、事業用(レンタル用)でも個人用でも耐用年数は変わりません。
サウナの減価償却における法定耐用年数
サウナの減価償却における耐用年数は、種類や構造、設置方法によって変わります。
以下の表は、税務署への問い合わせや国税庁の資料をもとにまとめたものです。
サウナの種類 | 屋内用箱型サウナ | 屋外用箱型サウナ | バレルサウナ | テントサウナ | サウナカー | ビルドインタイプのサウナ室 |
イメージ | ||||||
耐用年数 | 木製:8年 金属製:15年 | 木製:8年 金属製:15年 | 木製:8年 | 30万円以下は1年 30万円以上は5年 | 車両・サウナ部セット:4年 車両・サウナ部で取得:それぞれで償却。 車両は車種に合わせて償却。 サウナ部は箱型サウナと同様に 木製は8年、金属製は15年。 | 元々ある建物に設備追加:15年 新たに建物を取得:建物の構造により異なる |
減価償却におけるの分類 | 器具・備品 | 器具・備品 | 器具・備品 | 器具・備品 | 車両及び運搬具 (特殊車両) | 元々ある建物に設備追加:建物附属設備 新たに建物を取得 :建物・公衆浴場 |
参考:耐用年数(車両・運搬具/工具) 国税庁
それぞれのサウナの耐用年数について、詳しく解説します。
屋内・屋外用箱型サウナの耐用年数
箱型サウナの場合、家具、電気機器、ガス機器、家庭用品に分類され、耐用年数は木製の場合は8年、骨組みなどが金属製の場合は15年となります。
耐用年数はサウナ本体の構造によって決まるため、設置場所が屋内でも屋外でも同様です。
バレルサウナの耐用年数
樽型のバレルサウナの場合は基本的に木の板を組み合わせる木造で、家具、電気機器、ガス機器、家庭用品に分類されるため、耐用年数は8年となります。
関連記事:バレルサウナの特徴を徹底解説!メリットデメリットや費用についても紹介
テントサウナ
テントを組み立てて内部を薪ストーブで温めるテントサウナは、キャンプ場やグランピング施設などでも事業用としてレンタルされることも多いタイプです。
テントサウナの耐用年数は、30万円以下は1年、30万円以上は器具・備品として5年となります。
関連記事:テントサウナの選び方!購入時に重視すべきポイントやおすすめテントサウナ9選
サウナカー
トラックの荷台などにサウナを積んだサウナカーの場合は、車両とサウナ部をセットで取得するか、別で取得するかで、耐用年数の考え方が異なります。
車両・サウナ部セットの場合は、車両及び運搬具(特殊車両)に分類され、耐用年数は基本的には4年となります。
※大型トラックなど、総排気量3L以上の大型乗用車を用いる場合は5年。
もともと持っている中古車にサウナ部を後付けする場合など、車両とサウナ部を別で取得する場合は、それぞれの耐用年数に応じて減価償却が必要になります。
具体的には、車両は車種に合わせて償却(新車の軽トラなら4年)、サウナ部は箱型サウナと同様に木造は8年、金属製は15年で償却します。
関連記事:サウナカーとは?特徴やメリット・デメリット、利用方法を紹介
ビルドインタイプのサウナ室
銭湯についているような建物の部屋をまるまるサウナ室にする場合は、元々ある建物にサウナ設備をつける場合と、サウナ用として新たに建物を取得する場合で分類が異なります。
元々ある建物に設備追加する場合は、建物附属設備(給排水・衛生設備、ガス設備)として耐用年数は15年となります。
一方、サウナ用で新たに建物を取得する場合は、公衆浴場に分類され、建物の構造により耐用年数が異なってきます。
〈建物・公衆浴場のもの〉構造 | 耐用年数 |
---|---|
木造・合成樹脂造 | 12年 |
木骨モルタル造 | 11年 |
鉄骨鉄筋コンクリー ト造鉄筋コンクリ ート造 | 31年 |
れんが造・石造・ブロ ック造 | 30年 |
金属造 | 骨格材の肉厚が、4mmより厚い:27年 3mmより厚く4mm以下:19年 3mm以下:15年 |
関連記事:家庭用・事業用サウナをオーダーメイドしたい!特注するメリットや導入事例
サウナストーブの減価償却における法定耐用年数
サウナ本体にストーブ(ヒーター)が内蔵されている場合や、本体とサウナストーブをセットで購入した場合は、サウナ本体と同じ耐用年数として本体に含めて減価償却します。
※木造箱型サウナなら8年。
ストーブを本体と別途で購入した場合は、ストーブは金属製の器具・備品に分類され耐用年数は15年となり、本体とは別で償却していきます。
家庭用サウナは何年使える?
実際のところ家庭用サウナは何年使いつづけることができるのか、サウナの種類による寿命の違いとサウナストーブの寿命をまとめました。
サウナ本体の寿命
サウナの種類 | 屋内用ホームサウナ | 屋外用ホームサウナ | バレルサウナ | テントサウナ | サウナカー | ミストサウナ(浴室) | スチームサウナ(浴室) |
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寿命 | 10~20年 | 10~20年 | 10~20年 | 2~3年 | 10~20年 | 約10年 | 約10年 |
サウナ室内に木材を使うホームサウナやバレルサウナ、サウナカー等は、毎回の使用後にサウナ室の拭き掃除や換気をしっかり行うことで最長20年使い続けることができると言われています。
テントサウナは、布が破れたり熱で穴が空いたりすることも多く消耗しやすいため、使用頻度にもよりますが耐用年数の目安は2~3年と言われています。
浴室に機器を設置することで高湿度のサウナが楽しめるミストサウナ・スチームサウナは、機器の寿命が10年程度と言われています。
サウナのメンテナンス方法については、家庭用サウナのメンテナンス・お手入れ方法|カビの掃除や対策は?の記事でより詳しく解説しています。
サウナストーブの寿命
サウナストーブの種類 | 薪ストーブ | 電気ストーブ |
---|---|---|
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寿命 | 約10年 | 約10年 |
小規模なサウナで使われるサウナストーブは、おもに
- 薪を燃料とする薪ストーブ
- 電源につないで使用する電気ストーブ
の2種類です。
耐久寿命はどちらも約10年となっていますので、サウナ本体が20年持つ場合は途中で買い替える必要がありますね。
サウナストーブについても、定期的な点検と清掃を行うことできれいに長く使い続けることができます。
サウナストーブのメンテナンス方法や維持費については、サウナストーブの初期費用や維持費、メンテナンス費用の相場で詳しく解説しています。
サウナに必要な消耗品の寿命
サウナに必須な消耗品として、薪ストーブ・電気ストーブを使用する場合はサウナストーンが必要になる場合が多く、このサウナストーンは消耗品ですので欠けたり割れている場合は交換が必要になります。
サウナストーンに欠けや割れがあるまま使用していると、ストーブの性能が下がって温度が上がりにくくなったり、欠けたストーンが爆ぜるリスクがあると言われています。
サウナストーンは少なくとも年1回、洗浄し、消耗した分の補充を行いましょう。
電気ストーブは、熱を発するヒーターエレメントが内蔵されていますが、ヒーターエレメントエレメントは劣化・消耗するので、少なくとも2~3年で交換が必要とされています。
関連記事:自宅用サウナの費用相場や維持費、電気代は?サウナ種類別にコストを紹介
まとめ
サウナの減価償却を理解することは、財務管理において不可欠です。
適切な耐用年数を設定し減価償却を効率的に行うことで、サウナ事業を長期的な成功へと導くことができます。
これからサウナの導入を検討している方は、ぜひ自分のビジネスやライフスタイルに合ったサウナを選んで、計画的な経費計上を進めましょう。
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