昨日飲みすぎたお酒が身体に残っていて、頭痛や体調不良で辛い……。
そんな二日酔いの時に、サウナで汗をかいてスッキリしようと思ったことはありませんか?
しかし、実は二日酔い時のサウナ利用は大きなリスクを伴います!
この記事では、二日酔い時にサウナを利用する際のリスクと効果、そして安全に利用するための方法を詳しく解説します。
自分の体を大切にしながら、サウナの楽しみ方を見直してみましょう。
【結論】二日酔い時のサウナは危険!
結論として、二日酔い時のサウナ利用は脱水症状を引き起こしたり、血中のアルコール(アセトアルデヒド)の濃度を高めることで症状を悪化させる可能性があるため大変危険です。
二日酔い時の時にサウナに入るとスッキリするというのは、サウナの熱によりだるさが緩和される一次的な効果であり、実際は健康に対するリスクのほうが高くなります。
よって、二日酔いの時にサウナに入るのは避けるべきです。
以下では二日酔いの具体的な症状や、二日酔いになってしまったときにできるサウナ以外の対処法などを含めて詳しくご紹介します。
二日酔いの症状・メカニズム
二日酔いは、アルコールを過剰に摂取した後に身体が経験する一連の不快な症状のことです。
代表的な症状には、以下のものがあります。
- 頭痛とめまい
- 脱水症状
- 吐き気と胃の不快感
- 疲労感とだるさ
- 悪寒や寒気
アルコールを過剰に摂取するとアルコールの分解過程で発生する化学物質「アセトアルデヒド」が血管を拡張することで、頭痛やめまいを引き起こします。
また、アルコールは利尿作用を持っているため体内の水分が減少し、脱水症状を引き起こすこともあります。
加えて、アルコールは胃の粘膜を刺激しますので胃酸の過剰分泌を引き起こし、これが吐き気や胃のむかつきの原因になったり、睡眠の質が低下するため翌日に全身のだるさを感じることも。
飲酒すると熱をたくさん放出しますので、寒気や悪寒を感じるという方もいるでしょう。
二日酔いの時にサウナに入るとどうなるか
サウナに入ると血行が促進されるため身体のだるさなどが緩和され、身体が楽になったように感じることがあります。
しかし、身体にアルコールが残った状態でサウナに入ってスッキリするのは一時的な効果であり、実際はリスクのほうが高いということを知っておきましょう。
発汗による脱水が起きる
アルコールには利尿作用があるため、二日酔い状態の身体は水分不足であることが多くあります。
サウナ内では発汗により1回300~400cc程度の水分が失われると言われていますので、さらに体内の水分が排出されることで脱水症状が悪化してしまう可能性があります。
汗をかいてもアルコールは体外に出ない
多くの人が、サウナで汗をかくことで体内のアルコールが排出されると考えていますが、実際には汗に含まれるアルコールの量は非常に少ないです。
よってサウナでたくさん汗をかいても、残っているアルコールを体外に出す効果はほとんど期待できません。
アセトアルデヒドの血中濃度を高める
アセトアルデヒドは、アルコールよりも汗に出にくい性質があります。
サウナで汗をかいたとしても、アセトアルデヒドの排出は促されず、二日酔いの解消にはつながらないのです。
さらに水分だけが体外に排出されてしまうことで、血中のアセトアルデヒドの濃度が高まり症状がひどくなることもあります。
血行が良くなり二日酔いを悪化させる
サウナ利用により血流が促進されると、アセトアルデヒドを多く含む血液が体内を早く巡ります。
これにより、二日酔いの症状が全身に広がり、悪化する可能性があります。
>>サウナと水風呂の危険性|死亡事故や緊急搬送事例、サウナ利用を避けるべき人も解説
二日酔い時にサウナに入った人の体験談
SNSで二日酔い状態のときにサウナを利用した人の声を見てみると、実際にスッキリ感を感じている人も多くいます。
しかし、これは一時的な効果や時間の経過による症状の緩和による可能性が高いです。
また、一方では症状の悪化を感じている人もいます。
二日酔い時は長風呂も避けたほうがいい
サウナだけでなくお風呂やシャワー浴でも、脱水や二日酔いの症状の悪化を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
できれば、二日酔い時は風呂やシャワーも避けるのが安全と言えます。
どうしても入りたいというときは、低めの温度で短時間の入浴を心がけましょう。
二日酔いの対策方法
サウナで二日酔いは解消できないとなると、そもそも二日酔いにならないためにできる対策を行いたいですよね。
ここでは、
- 飲酒前
- 飲酒中
- 飲酒後
のそれぞれできる対策をご紹介します。
飲酒前にできる対策
■栄養ドリンクやサプリメントの摂取
お酒を飲む前に、胆汁の分泌を促進する栄養ドリンクやサプリメントを飲むことが有効です。
これにより、アルコールの分解と消化がスムーズに行われ、二日酔いのリスクを減らすことができます。
■食事の摂取
お酒を飲む前には、肝機能を活性化させるタンパク質が豊富な食べ物を摂ることが推奨されます。
枝豆や豆腐、ササミなどは肝臓の機能をサポートし、アルコールの分解を助けるために特におすすめの食品です。
■ビタミンB群の摂取
アルコールの分解にはビタミンB群が必要となります。
飲酒前にビタミンB群を含むサプリメントや栄養ドリンクを摂取しておくことで、アルコールの分解速度を高め、二日酔いが起こりづらくなります。
ビタミンB群が豊富に含まれている栄養ドリンクはコンビニでも購入できますので、飲み会などの前にも気軽に飲んでおくことができますよ。
飲酒中にできる対策
■お水(チェイサー)を挟む
アルコールを摂取する間に水を飲むことで、アルコールの吸収を穏やかにし、脱水状態を防ぐことができます。
■おつまみをしっかり食べる
お酒を飲む際には、適量のおつまみを取ることが大切です。食物を摂取することで、アルコールの吸収が遅くなり、酔いにくくなります。
■一気飲みはしない
一気飲みをするとアルコールが一度に大量に体内に入り、急激に酔っぱらう可能性が高まります。
また、急性アルコール中毒のリスクも高まるため、一気飲みは避けるようにしましょう。
飲酒後にできる対策
■水分を摂る
飲酒後も水分補給を続けることで、翌日の脱水やだるさを緩和することができます。
■糖分を摂る
アルコールの分解には糖分が必要ですので、飲酒後は体内の糖分が消耗されやすくなります。
飲酒後は甘い飲み物や果物などを摂取することが効果的です。
■十分に睡眠をとる
寝ている間に肝臓の動きが活発になるとされ、アルコールの分解が進みます。
適切な睡眠をとることで、身体がアルコールを効率的に処理する手助けをすることができます。
飲酒後のサウナも危険なので厳禁
飲酒後にサウナに入ると、
- 脱水リスクの増加
- 血圧の急激な変動
- 心臓への負担増加
- アルコール分解の妨げ
というリスクがおき、体調不良を引き起こす可能性が高くなります。
最悪の場合、脱水や血圧の変動によりサウナ内で倒れてしまうなんてことも…。
水分が失われることで、翌日の二日酔いの症状を重くすることも考えられます。
アルコールを摂取した場合は、身体が正常にアルコールを分解し、水分バランスが回復するサウナの利用を控えることが安全です。
お酒を飲んだ後にサウナでさっぱりしたいと考える方も多いとは思いますが、お酒とサウナは別々の時間に楽しむことをお勧めします。
二日酔いになった時の対処法
二日酔いになった時の対処法としては、
- 水分補給をする
- 塩分や炭水化物を摂る
- 睡眠をとる
- 市販薬・サプリメントで症状を緩和
の4つがあります。
以下でポイントも合わせて、詳しく見ていきましょう。
水分補給をする
二日酔い時は、胃に優しい常温の水分を摂取するようにするのがおすすめです。
水分補給には水やミネラルウォーター、スポーツ飲料などが適しています。
また、二日酔いによるだるさや頭痛の原因として低血糖も考えられるため、ビタミンや糖質を多く含むフルーツジュースや野菜ジュースも効果的です。
塩分や炭水化物を摂る
二日酔いの時は肝臓の機能をサポートし、脳にエネルギーを供給するために炭水化物や塩分の摂取が推奨されます。
消化の良い食べ物、例えばおかゆやうどんなどがお勧めです。
また、バナナなどの果物も症状軽減に役立ちます。
気分が悪くて食欲がわかない場合は、ゼリー飲料もよいでしょう。
睡眠をとる
睡眠中には肝臓の機能が活発化し、アルコールの代謝が促進されます。
また、二日酔いの症状は時間の経過とともに軽くなっていきますので、辛いときは眠ってしまって身体がアルコールを分解するのを待ちましょう。
市販薬・サプリメントで症状を緩和
二日酔い時の胃もたれや吐き気は、胃薬の服用によって緩和されることがあります。
また、二日酔いに効果的なサプリメントも市販されているため、それらの使用も一つの選択肢でしょう。
アミノ酸やビタミンCを含むサプリメントも、アルコールの分解を助けます。
まとめ
サウナによる過度な発汗は脱水症状を引き起こし、二日酔いの症状を悪化させる可能性があります。
また、アルコールの分解に必要な水分や栄養素の不足がさらに体調を崩す恐れも。
本来サウナは、正しく使えば健康や美容に対して多くのよい効果をもたらすものです。
飲酒時や二日酔い時のサウナの使用は避け、適切な水分補給、食事、そして休息を忘れずに健康的に楽しんでいただきたいと思います!
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