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知らなきゃ損!サウナ開業に使える助成金と事業再構築補助金の条件、採択事例
- 2024年9月11日
サウナ文化の盛り上がりとともに、新たなビジネスチャンスとしてサウナ事業の開業に目を向ける人が増えています。
そんな中、開業資金を支援する補助金や助成金の存在は、起業家にとって大きな助けとなりますね。
本記事では、サウナ事業に活用できる補助金・助成金制度を詳しく解説し、特に注目の「事業再構築補助金」について、その申請条件と採択事例を紹介します。
目次
事業用サウナ開業にかかる初期費用は2,000万円~
事業用サウナを開業する際には、初期費用として概ね2,000万円~1億円程度が必要とされると言われています。。
特に、サウナ施設を運営する上で避けられないのが
- 水道光熱費
- 物件の土地代
- 人件費
- リネン(タオルやバスローブなど)
の費用です。
これらの経費は施設の規模や立地、サービス内容によって大きく変動する可能性があり、事業の持続可能性を左右する重要な要素となります。
サウナの専門商社なら、サウナ開業の補助金について相談が可能!
補助金の申請やサウナの選定・設置工事についてもサポートさせていただきます。
是非お気軽に電話やメール・LINEで相談してみてください。
事業用サウナ運営にかかるランニングコスト
事業用サウナを運営する際には、以下のランニングコストが発生します。
家賃
サウナ施設の立地によって大きく変わりますが、アクセスの良い場所では高額になりがちです。
施設のサイズにもよりますが、立地とバランスを考えた選定が必要になります。
人件費
受付、清掃、管理等、サウナ施設を運営するためには複数のスタッフが必要です。
サービス品質を保つためには、適切な人件費の設定が重要です。
水道光熱費
サウナは水と熱を多量に使用するため、水道光熱費は大きな経費の一つとなります。
エネルギー効率の良い設備投資や利用者の管理などにより、コスト削減を図ることが可能です。
リネン費、消耗品費
タオルや館内着、石けん、シャンプーやリンスなど消耗品の補充にも費用がかかります。
消耗品の使用感も利用者の満足度に直結するため、品質とコストのバランスを見極める必要があります。
雑費
その他にも、
- 事務用品費
- 広告費
- メンテナンス費
- 修繕費
がかかってきます。
事業用サウナを運営するには、これらのランニングコストを適切に管理し、収益を最大化するビジネスプランを立てることが重要です。
事業用サウナ開業に使える補助金の種類
事業用サウナ開業に使えるおもな補助金・助成金としては
- 事業再構築補助金
- 地方自治体の助成金制度
があります。
サウナに活用可能な事業再構築補助金
事業再構築補助金は、2021年3月にスタートした経済産業省による、中小企業や小規模事業者向けの補助金制度です。
事業再構築補助金は、新型コロナウイルス感染症による経済的影響が長引く中で、事業の新分野展開や事業転換、業種・業態転換、または事業再編など、事業改革に挑む企業を後押しする目的で設けられました。
この制度は、ポストコロナやウィズコロナ時代の経済社会の変化に適応し、日本経済の構造転換を促進することを目指しています。
事業再構築補助金対象 | 補助額 | 補助率 |
中小企業 | 100万円~6,000万円 | 2/3 |
中堅企業 | 100万円~8,000万円 | 1/2 |
中堅企業 | 4,000万円超~8,000万円 | 1/3 |
地方自治体の助成金制度
事業用サウナを開業する際に利用できる補助金として、地方自治体による助成金制度もあります。
地方自治体の助成金制度は地域の特色を活かしたアウトドア事業に関連するサウナ施設の整備や、サウナ文化の促進を目的としたプロジェクトに対して、財政支援を提供するものです
以下はその例です。
- 山梨県「やまなし自然サウナととのいプロジェクト」
- 大分県豊後大野市「アウトドア・サウナ施設等整備事業補助金」
- 鳥取県「とっとりサウナツーリズム促進イベント開催等支援事業補助金」
いずれもサウナ事業を発展させることで、自治体への誘客や地域の活性化を目的としています。
さらに、サウナやアウトドア特化ではない観光需要回復のための支援事業補助金などでも、サウナ事業やイベントへの補助金を受けられることもありますので、サウナ開業候補地の自治体が行っている補助金を調べてみることをおすすめします。
事業再構築補助金の申請条件
すでに多くのサウナ施設やサウナ関連事業も採択されている「事業再構築補助金」の申請条件は、おもに以下の2点です。
- 新分野展開やによる事業再編に取り組む
- 支援機関と事業計画を策定する
①新分野展開やによる事業再編に取り組む
事業再構築補助金は、新規出店や業種・業態の転換、事業の再編を計画している事業者を対象としています。
単にサウナを導入するのではなく、どのように事業再編や新規分野への進出を計画しているのかが重要となります。
事業再構築の定義は、経済産業省の事業再構築指針の手引きにて詳しく解説されています。
ガイドラインによると、事業再構築は以下の5つの大きな変革として定義されています。
- 新市場進出(新分野展開、業態転換)
- 事業転換
- 業種転換
- 事業再編
- 国内回帰
事業再構築補助金を活用するには、上記の変革のいずれかを実現する事業計画が必要です。
②支援機関と事業計画を策定する
補助金を申請する際には、事業計画の策定が必須です。
計画は税理士や中小企業診断士など、国が認定する経営革新等支援機関と協力して作成します。
これらの支援機関は中小企業庁のWebサイトから検索することができます。
2023年3年第9回公募までは上記に加えて「コロナ以前と比較して売上が減っている」という条件もありましたが、これについては第10回公募以降撤廃となりました。
事業再構築補助金が採択されたサウナ事業の例
過去に事業再構築補助金が採択されたサウナ事業の例として
- 個室サウナ(プライベートサウナ)の新規開業
- サウナを目玉とする温浴施設の新規開業
- サウナ付きアウトドア施設の新規開業
のそれぞれをご紹介します。
個室サウナ(プライベートサウナ)の新規開業
事業者名 | コシード株式会社 |
主たる業種 | 広告代理業務 |
事業計画名 | 完全個室型のプライベートサウナの運営 |
TVCM企画・制作、商業デザインや広告デザインを行う広告代理店であるコシード株式会社は、事業再構築補助金を受け2023年にプライベートサウナを開業しています
参考:完全予約プライベートサウナ『アカサカサウナ』が2023年4月、赤坂見附駅徒歩2分にオープン決定!
サウナを目玉とする温浴施設の新規開業
事業者名 | 株式会社アイ・エス |
主たる業種(大分類) | 宿泊業,飲食サービス業 |
事業計画名 | プレミアムサウナ&ハーバル温浴を特徴とする温浴施設の新規開業 |
事業計画の概要 | 伊万里駅前に温浴施設を開業する計画です。地域住民及び観光客をターゲットに、フィンランド式の本格的サウナを導入する等、リラクゼーション空間を提供し伊万里市の新たなランドマークとしての位置付けを目指しています。 |
サウナ付きアウトドア施設の新規開業
事業者名 | 河野土木株式会社 |
主たる業種(大分類) | 建設業 |
事業計画名 | 発展する南アルプス市でプライベートサウナ付きグランピング場の経営 |
事業計画の概要 | 本事業は,山梨県南アルプス市上宮地にてグランピング施設の経営を行うものである。自然豊かな地でタイニーハウスを宿泊棟として新設する。サウナや露天風呂の貸し切りでの利用や,BBQや焚火セットのレンタルなど,顧客のニーズに合ったサービスを提供する。 |
このように新分野展開として新規サウナ事業に挑戦する企業であれば、まったくの異業種でも多くの企業で事業再構築補助金が採択されています。
補助金以外のサウナ開業資金の調達方法
補助金以外のサウナ開業資金を調達する方法としては、おもに以下の5つが考えられます。
- 日本政策金融公庫
- 信用保証協会による制度融資
- 出資
- クラウドファンディング
- 親族や友人からの借入
日本政策金融公庫による融資制度
日本政策金融公庫は、中小企業や小規模事業者が利用できる国が管理する出資機関です。
具体的な融資制度には
- 起業・開業する際に受けられる「新創業融資制度」
- 女性または35歳未満、55歳以上で新規事業を始める方が対象の「女性、若者/シニア起業家支援資金」
- 生活衛生関連事業を始める方が対象の「生活衛生新企業育成資金」
などがあります。
金利が低く返済期間が長いので起業時の資金調達に適していますが、融資の審査が厳しいと言われていますので、十分な自己資金と事業計画の具体性が求められます。
信用保証協会による融資制度
信用保証協会は、中小企業・小規模事業者の資金調達をサポートするために設立された公的機関です。
融資制度を利用すると、事業者は信用保証協会の保証を受け金融機関からの融資枠の拡大を図ることができます。
また、信用保証協会は中小企業の経営改善を目指して、経営相談なども提供しています。
ただしこの融資を利用する場合は、保証協会と金融機関の二重の審査が必要であり、融資が実行されるまでには2〜3ヶ月かかる可能性があることに留意してください。
利率は一般的な金融機関よりも低めに設定されていますが、融資の際には利率に加えて保証料が発生する点も押さえておきましょう。
出資
個人投資家やベンチャーキャピタルから、将来の事業成長を見込んだ投資を受けるのもひとつの手です。
出資では、金融機関に頼らずに資金を調達でき、投資家からのアドバイスやネットワークを得られる場合があります。
ただし、投資を受けた場合は企業経営における意思決定を共有する必要があり、経営の自由度が狭まることがある点に留意しましょう。
クラウドファンディング
クラウドファンディングは、インターネット上で資金を募る方法です。
メリットとして、多くの人に事業を支援してもらえることや、前払い資金の調達が可能でリスクが分散されるということが挙げられます。
ただし、クラウドファンディングの場合は目標金額に達しなければ資金が得られない場合もあります。
成功のためには魅力的なプロジェクトの提案と広報活動が不可欠です。
クラウドファンディングは元からファンが多い企業やブランドにおいて、特に有利な方法と言えます。
親族や友人からの借入
身近な人からの資金を借入れる方法では、金融機関のような複雑な手続きが不要で、短期間で資金を調達することができます。
ただし、個人間でのやり取りになるためトラブルが発生しやすいというデメリットもあります。
加えて、利息の扱いに関して税法上の規制があります。
事業用サウナ開業の初期費用・ランニングコストを抑える方法
サウナ開業費用を抑えたいという方に注目されるのが、サウナカーやテントサウナのレンタルサービスです。
サウナカーやテントサウナは移動が可能で、運営にかかる固定費も低いため、大幅に初期費用・ランニングコストを抑えることができます。
サウナカー事業 | テントサウナ事業 | |
イメージ | ||
初期費用 | 300万円~ | 20万円~ |
ランニングコスト | ガソリン、薪、保険、車検で 比較的安く済む | 薪のみで済むので安い。 ※テントサウナは2~3年で買い替えが必要。 |
サウナカーとは軽トラックやバンなどに本格的なサウナを積み、好きな場所まで運転してサウナを楽しむことができるサウナです。
サウナカーのメリットには、
- 断熱性・保温性が高いサウナ室を好きな場所で利用できる
- 耐久性が高いため長くきれいに使い続けられる
- 設営・撤去の手間がない
という点があります。
サウナ部・車両込みの価格は300万円~となりますが、サウナカーは最大20年使い続けることができますので、サウナ施設に比べて圧倒的にコスパがよく、利用者に本格的なサウナを提供することができます。
一方、テントサウナは好きな場所でテントを組み立て、内部を薪ストーブで温めます。
テントサウナのメリットは
- 初期費用が安い
- 持ち運べて好きな場所で使える
- 使用しない時は折りたたんで収納できる
という点でしょう。
テントサウナについては初期費用が20万円〜と格安ですが、サウナカーに比べると耐久性が低く2〜3年で買い替えが必要となる場合が多い点にはご注意ください。
また、テントをサウナとして使う特性上、木製のボックスを使用するサウナカーやサウナ小屋と比べると断熱性・保温性は劣ります。
サウナカー・テントサウナはいずれも自然の中でサウナを楽しむことができますので、キャンプ場や自然豊かな場所でのレンタルが人気です。
関連記事:サウナ事業の新しい形!サウナカー事業のメリットや初期費用を解説
関連記事:テントサウナのメリット・デメリットを徹底解説!購入前に知っておくべき魅力と課題
サウナ事業成功のためのポイント
サウナ事業成功のためのポイントを紹介します。
- 法規制の遵守
- 集客方法を検討する
- サービスの差別化
- 顧客体験の質を高め満足度を向上
法規制の遵守
サウナ事業を始める際は、施設運営に関連する法律を正確に把握し、遵守することが絶対条件となります。
サウナ事業を開業する際に知っておきたいおもな法律は、以下の4つです。
どんな法律? | 管轄・確認先 | |
建築基準法 | 建物の安全性、建物の利用用途変更の必要性 | 国土交通省管轄の建築主事 または指定確認検査機関 |
公衆浴場法 | 更衣室や男湯・女湯の区分、 トイレ設置、衛生面、水の循環 | 厚生労働省管轄の保健所 |
都市計画法 | 都市計画上サウナ開業可能な土地かどうか | 国土交通省管轄の都市計画課 |
消防法 | 避難経路の確保、消火設備 | 総務省消防局管轄の消防署 |
法律に基づいて適切な安全対策を講じ、定期的な施設検査を行うことで、安全なサウナ環境を保つことが可能になります。
それぞれの法律については、以下の関連記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:事業用サウナと公衆浴場法の関係
関連記事:バレルサウナを建てる前に確認!消防法・火災予防条例とは?
また、サウナ事業を始められる際は、固定資産税についても確認しておきましょう。
関連記事:家庭用サウナに固定資産税がかかるのか
集客方法を検討する
施設を知ってもらい、来訪を促すための集客戦略を立てることも非常に重要です。
集客方法としては、SNSマーケティングやインフルエンサーとのコラボを通じてターゲットにリーチする方法が一般的です。
開業時やイベント開催時には、プレスリリースを出すのもよいでしょう。
また、口コミを促進するためのキャンペーンなどを定期的に行い、リピーターを増やす工夫をしましょう。
サービスの差別化
競合との差別化を図るためには、独自のサービスや施設の特色を持つことが重要です。
特に昨今は質高いサウナ施設が増えているからこそ、競合他社では得られない特別な体験を提供する必要があります。
たとえば、プロを招いたアウフグースの提供や、季節ごとのテーマを取り入れたサウナイベント、限定グッズの販売などが考えられます。
顧客体験の質を高め満足度を向上
顧客が満足する体験を提供するためには、快適で清潔な施設を保つことが大切です。
最適な温度設定、適切な湿度管理、使いやすい設備の選定がキーポイントとなります。
また、顧客ニーズに沿った付加価値サービスとして、サウナ以外にもリラクゼーションエリアや飲食サービスなどを用意することで、顧客にとって過ごしやすい場所になりリピーターの獲得にもつながります。
サウナの専門商社ならサウナ開業の補助金について相談可能
サウナの専門商社なら、サウナ開業の補助金についてもサポートさせていただきます!
また、家庭用/業務用サウナ販売やサウナ特化メディア運営の経験と実績から、サウナ設備の選定、工事、法律面、集客までご相談可能です。
サウナ開業に関する疑問やご不明点に関して、ぜひお問い合わせフォーム・お電話・公式LINEにてお気軽にご相談ください!