家庭用サウナでもロウリュできる!電気・薪ストーブの種類や選び方、正しいロウリュの方法を紹介
サウナストーンに水を注ぎ蒸気を発生させることによって、体感温度を高める「ロウリュ」がお好きな方は多いでしょう。
もし家庭用サウナを導入するのであれば、自宅で好きなだけロウリュを楽しみたいですよね!
そこで今回は、ロウリュに適した家庭用サウナストーブの種類や選び方を詳しく解説していきます。
ロウリュは正しく行わないとストーブの故障に繋がる危険性もありますので、セルフロウリュの正しい手順と注意点も紹介します。ぜひ参考にしてください!
目次
家庭用サウナでロウリュはできるのか?
家庭用サウナで使用される薪ストーブ、電気ストーブではロウリュが可能な製品が多くあります。
スパ施設などで使用されることが多いガスストーブでも、家庭用でロウリュ可能なものがまれにあるようです。
一方、遠赤外線ストーブやスチーム発生器でロウリュを行うことはできません。
薪ストーブ、電気ストーブでもロウリュ不可の製品もあり、対応していない製品でロウリュを行おうとすると故障や漏電の原因になり大変危険なのでご注意ください。
ロウリュの意味と効果
ストーブで熱したサウナストーンに水をかけてサウナ室内の湿度を上げ、体感温度の上昇を楽しむことを「ロウリュ」と言います。
ロウリュの語源はフィンランド語で蒸気を意味する「löyly」です。
サウナの発祥地フィンランドでロウリュは、サウナになくてはならないものと考えられています。
【ロウリュの効果】
- 発汗によるデトックス
- 血行促進
- 疲労回復
- リラックス
ロウリュをすると熱い蒸気が一気に発生し、発汗作用が高まります。
また、ロウリュで発生する蒸気にはマイナスイオンが含まれておりリラックス効果も高いです。
アロマオイルを含んだ水を使用すれば、香りによってさらにリラックスできるでしょう。
関連記事:【ロウリュの効果6選】サウナでのアウフグースとの違いや効果も比べました!
セルフロウリュとオートロウリュの違い
セルフロウリュは利用者が水を入れる桶と柄杓を用意して、好きなタイミングで好きな量をロウリュできるタイプです。
セルフロウリュは好みの体感温度、湿度のサウナを作り上げることができるというメリットを持っており、多くの家庭用サウナストーブではセルフロウリュに対応しています。
一方のオートロウリュは、一定時間ごとに自動で機械によりサウナストーンに水がかけられるタイプで、スパ施設などで多く見られます。
オートロウリュでは、サウナ室の湿度を保つことができるというメリットがあります。
家庭用サウナストーブの場合、オートロウリュに対応している製品はほとんどありません。
家庭用サウナではセルフロウリュにより、水が蒸発する音を漢字ながら自分に合った湿度を探す時間も、自分と向き合う豊かなリラックスタイムとなります。
ロウリュ可能なサウナストーブの種類
家庭で使えるロウリュ可のサウナストーブには
- 薪ストーブ
- 電気ストーブ
- ガスストーブ
の3種類があります。
家庭用サウナストーブとして主流なのは薪ストーブと電気ストーブです。
以下でそれぞれの特性をご紹介します。
薪ストーブ
薪ストーブは、サウナストーブの中でももっとも伝統的なものです。
燃料には当然薪を使用し、燃焼の際に発生する煙は煙突を通じて室外に排出されます。
メリット | デメリット |
・火力が高くサウナ室が均等に温まる ・サウナ室が温まるのが早い ・薪特有のナチュラルな香りや焚火の音 ・電気工事、配線工事が不要 | ・火気を使用するため利用場所が限られる ・安全に注意が必要・煙突の設置、メンテナンスが必要 ・燃料費(薪代)が高い |
薪ストーブの購入費用は煙突込みで40万円~です。
導入時に電気工事や配線工事が必要ないため、初期費用が抑えられます。
ロウリュできるタイプも多く販売されており、電気を使うストーブと比べて漏電の心配もないので安心です。
直火ではなく薪の燃焼によりストーブを熱しその上のストーンを熱しているため、薪を超大量に入れすぎない限りは危険はないと言われています。
関連記事:家用の薪ストーブでサウナはできる?サウナ用薪ストーブと電気ストーブとの違いも解説
電気ストーブ
電気ストーブは、電気を使ってサウナ室を加熱します。
火力を必要としないことから屋内でもより安全に使用できるため、屋内用ホームサウナに多く使われています。
電気ストーブでもロウリュができるタイプも多くあり、本格的なサウナを楽しめます。
メリット | デメリット |
・煙突がないので設置が簡単 ・屋内にも設置可能 ・煙や一酸化炭素が発生しない ・初心者でも扱いやすい ・燃料費が比較的安い | ・初期費用が高い ・温まりが遅いことがある ・温度が低い場合がある ・電気工事や配線工事が必要 |
電気ストーブ本体の相場は40万円ほどですが、導入時は電気変換工事(3万円~)、配線工事(10万円~)も必要になるため、初期費用は50万円~です。
ただし、ランニングコストとしてかかる燃料費(電気代)は薪ストーブと比較すると安くなります。
薪ストーブ | 電気ストーブ | |
ランニングコスト(燃料費) | 月15,000円 | 月3,000円 |
注意点として、電気ストーブの場合ロウリュ可能な商品でも、本体がしっかりと温まっていないうちに水をかけてしまうと故障の原因になります。
また、ロウリュに対応していない製品を濡らしてしまうと漏電に繋がったり、ブレーカーが落ちる場合があります。
関連記事:サウナストーブの電気代はいくらかかる?具体的なランニングコストの例や節約方法
関連記事:家用の薪ストーブでサウナはできる?サウナ用薪ストーブと電気ストーブとの違いも解説
ガスストーブ
都市ガスやプロパンガスと接続することで使用できるストーブです。
ガス遠赤外線ストーブでは、遠赤外線を放射した熱でサウナ室を温めます。
燃費が非常によく広いサウナ室でもすぐに温めることができるため、宿泊施設やスパ施設などのサウナで多く使用されています。
銭湯などでよく目にする格子に囲まれたストーブが、ガス遠赤外線ストーブです。
メリット | デメリット |
・効率がよく温度が上がりやすい ・メンテナンスの手間が少ない ・遠赤外線で身体の芯から温まる ・オーバーヒートしづらい ・燃料費が安価 | ・設置が大掛かりで費用がかかる ・おもに施設で使われており、家庭用の製品は種類が少ない ・外気温が低い場合は熱損失を起こす ・都市ガスやプロパンガスが接続できない場所では使用できない ・ロウリュは不可のタイプも多い |
ガスストーブは薪ストーブや電気ストーブと比べて、もっとも燃料費が安いです。
ただし、設置には大掛かりな工事が必要で、本体価格も高いため初期費用が高額になります。
ガスストーブは家庭用の製品は少ないですがサウナメーカー「ONE SAUNA」のサウナ用ガスヒーターはバレルサウナなどで使用でき、ロウリュに対応しています。
関連記事:風呂場に置けるサウナストーブはある?浴室で使えるおすすめサウナストーブを紹介
ロウリュできる家庭用サウナストーブの選び方
ロウリュができる家庭用サウナストーブを選ぶ際は、以下の2点を押さえましょう。
- 遠赤外線ヒーターやスチーム発生器は不可
- 商品説明にロウリュ可能とあるもの
ロウリュが可能な薪・電気・ガスストーブは対流熱(空気の流れ)を利用してサウナ室を温めるのに対して、遠赤外線ヒーターは放射熱(電磁波による熱)で身体を直接温めます。
スチーム発生器は熱を持った蒸気を発生させる機械で、スチームサウナを作る際に使用されます。
遠赤外線ヒーター、スチーム発生器はロウリュには対応していませんので、ロウリュを行いたい場合は避けましょう。
また、薪ストーブや電気ストーブでも、ロウリュに対応していない製品はあるので、必ず商品説明にロウリュ可能とあるか確認しましょう。
関連記事:自宅にスチームサウナ導入する初期費用は?維持費や電気代についても紹介
関連記事:遠赤外線サウナのデメリット6選と対処法|遠赤外線の効果、健康上の注意点も紹介
ロウリュができる家庭用サウナの種類
屋内用ホームサウナ | 屋外用ホームサウナ | バレルサウナ | テントサウナ | サウナカー | |
イメージ | |||||
ロウリュ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
対応ストーブ | 電気 | 電気/薪 | 電気/薪 | 薪 | 薪 |
温度 | 70℃~100℃ | 70℃~100℃ | 60℃~100℃ | 60℃~80℃ | 60℃~100℃ |
設置場所 | 屋内 | 屋外 | 屋外 | 屋外 (移動可能) | 屋外 (移動可能) |
初期費用合計 | 150~300万円 | 150~350万円 | 200~500万円 | 10~70万円 | 300~400万円 ※車両込み |
屋内サウナでロウリュしたいなら、屋内用ホームサウナ一択となります。
ただし、遠赤外線ヒーター内蔵の屋内用ホームサウナではロウリュができませんので、選択時はご注意ください。
別途、スチームジェネレータ(蒸気発生器)を使用する手もある
「ロウリュができないサウナストーブを導入しているサウナで、ロウリュを行いたい!」という場合は、「スチームジェネレータ」を活用するのがおすすめです。
スチームジェネレータ(蒸気発生器)は、単体で運搬可能なロウリュ専用の装置で、ガスコンロやカセットコンロで熱することで高温になったサウナストーンに水をかけ、ロウリュを楽しむことができます。
サウナストーブを買い替えたり工事を行うことなくロウリュが可能になりますので、コストを抑えて理想のサウナ浴を実現することができるでしょう。
移動可能で、1回あたりの加熱時間は10分~15分ですので、ロウリュ非対応のストーブを使っている施設でロウリュサービスを行いたいという場合や、サウナ室の湿度をさらに上げたいという施設にもおすすめです。
セルフロウリュの正しいやり方
【ロウリュの正しい手順】
- 周囲の人にロウリュをしていいか確認
※家庭用サウナなら気にする必要なし - サウナストーンにできるだけゆっくり、全体に行き渡らせるように水をかける
- 温度や湿度、音、アロマの香りなども楽しむ
サウナストーンに勢いよく水をかけてしまうと、ストーブの変形や故障の原因になるのでご注意ください。
また、水をゆっくりとかけることで、サウナ室内が緩やかに心地よく温まります。
コツは、サウナストーンに満遍なく水を行き渡らせること。
1か所に集中してかけると、局所的に温度が低下し十分に蒸気が発生しません。
手前のストーンから奥にかけていくと蒸気で手を火傷する危険があるので、奥のストーンから手前に向かってゆっくりかけるようにしましょう。
頻度の目安は10分~15分おき。
サウナ室内の温度や湿度の様子を見て行います。
水の量は柄杓2~3杯程度と言われていますが、家庭用サウナの場合ストーブが小さいので1、2杯にするとよいでしょう。
ロウリュのしすぎはストーブの故障の原因につながるため、過度に行わないことも大切です。
関連記事:サウナストーブ購入!サウナストーブメーカーのおすすめ商品4選【徹底比較】
まとめ
家庭用プライベートサウナで自分にぴったりの湿度・温度・香りのサウナを楽しむのは、サウナーにとってひとつの夢ですよね。
比較的安価な「テントサウナ」でも、ロウリュ可能なストーブは多くありますので、ぜひ家庭用サウナの導入を検討してみてはいかがでしょうか!