自宅で楽しむ水風呂のやり方と効果!保冷剤や氷を使って夏でもキンキンの水風呂を作る方法
- 2024年11月6日
水風呂はサウナの後の利用はもちろん、暑い季節のリフレッシュにも最適です。
この記事では、自宅で水風呂を作る方法や効果的な入り方、そして水風呂がもたらす健康効果について詳しく解説します。
自宅で手軽にできる涼み方を探している方や、家庭用サウナの効果を最大限に引き出したい方はぜひご覧ください。
目次
夏の水道水は最高28℃で水風呂には適さない
水風呂に最適な温度は17℃前後であると言われていますが、東京都水道局のデータを見てみると8月の水道水の温度は最高28℃に達することがわかります。
そのため、夏に自宅で水風呂を作る場合、浴槽に水道水を張るだけでは水風呂の十分な効果が得られないと言えます。
特に温かい湯船や家庭用サウナと併用して温冷交互浴を行いたい場合は、身体が温まった状態で水風呂を利用することになるので、すぐに水温がぬるくなってしまいます。
夏場に自宅で水風呂を作る際は、水を低温に保つための方法を考えなくてはなりません。
関連記事:暑い夏こそサウナに入ろう!夏サウナの魅力と楽しみ方
自宅で水風呂は作れる?
自宅で水風呂を作る方法はいくつかありますので、かけられる予算や手間、スペースに合わせて選択しましょう。
- 既に自宅にある設備で水風呂を作りたい場合:冷水シャワーを浴びる、浴槽に水を溜める
- 冷却グッズを活用する場合:氷、保冷剤、バスソルト
- 費用やスペースに余裕がある場合:水風呂用バスタブ+チラーを設置する
夏場のクールダウンに活用したい方は、シャワーや氷を入れた浴槽が役立ちます。
家庭用サウナを設置しているご家庭で、本格的な「整い」を味わいたいなら水風呂用バスタブとチラーを設置することをおすすめします。
自宅水風呂のやり方①冷水シャワーを浴びる
冷水に設定したシャワーを浴びる方法は、水流により体感温度を下げるため効果的にクールダウンできます。
設置や準備が不要で、すぐに実践できるというのもメリットです。
ただし、水風呂に比べて全身を冷やすのに時間がかかったり十分に身体を冷やせない場合もあります。
特に夏場は水温が高くなるので、満足度が低くなるでしょう。
自宅水風呂のやり方②浴槽に水を溜める
家庭にある浴槽に水を溜める方法も、特別な設備が不要なのですぐに試すことができます。
ただし、シャワー同様に水温が高くなる季節は冷却効果が不十分になります。
また、温かい湯船と水風呂で温冷交互浴を行いたい場合は、別途ポータブルバスタブなどを用意する必要があります。
関連記事:【自宅サウナに必須】自宅や屋外で使える水風呂・バスタブ!冷却用チラーについても解説
関連記事:サウナは水風呂無しでも効果あり⁉水風呂に入らないとどうなる?施設での楽しみ方も紹介
自宅水風呂のやり方③浴槽に氷を入れる
浴槽に氷を入れる方法は、急速に水温を下げることができます。
ただし、水の温度を十分に冷やすには大量の氷が必要です。
たとえば26℃の水道水を浴槽の半分(100L)まで入れた場合、17℃まで冷やすには11kgもの氷が必要です。
また、17℃を維持し続けるには継続的に氷をつぎ足す必要があります。
さらに、自宅で大量の氷を用意する場合は、冷凍庫をかなり圧迫するため注意が必要です。
自宅水風呂のやり方④浴槽に保冷剤を入れる
浴槽に保冷剤を入れる方法も。比較的簡単に水温を下げることができます。
保冷剤は繰り返し使えるため経済的で、使用後は水分を拭き取ってまた冷凍庫にいれておけばいいので使い勝手がいいのもメリットです。
デメリットとしては、大きい保冷剤が複数個必要で冷凍庫のスペースを取ることや、頻繁に交換する必要があることが挙げられます。
自宅水風呂のやり方⑤浴槽にミント系のバスソルトを入れる
水を張った浴槽にミント系のバスソルト(入浴剤)を入れることで、体感温度を下げリフレッシュ効果が得られます。
バスソルトは簡単に入手でき、使用も簡単です。
ただしこの方法では実際に身体に与える温度を下げるわけではないため、効果は一時的です。
長期的な効果を得たいという場合は、氷や保冷剤と組み合わせるとよいでしょう。
自宅水風呂のやり方⑥水風呂用バスタブとチラーを用意する
チラーとは、水を循環させ低温に保つための専用機器です。
温浴施設の水風呂は、チラーにより一定の温度が保たれています。
家庭で使えるチラーを導入することで、常に冷たい水風呂を維持することができます。
チラーは屋外対応のものもあるので、庭やベランダに設置した屋外用ホームサウナのそばに屋外用水風呂を設置すれば、整うための動線が完璧になります。
ただし、チラーの購入費用は20万円〜で初期費用がかかります。
設置スペースとメンテナンスも必要です。
関連記事:サウナ用水風呂のチラーの使い方!施工方法やメンテナンス方法、故障時の対処法まで解説
関連記事:暑い夏こそサウナに入ろう!夏サウナの魅力と楽しみ方
自宅用水風呂の導入事例
サウナの専門商社で導入支援させていただいた、庭にウッドデッキと屋根を設置し屋外用箱型サウナと水風呂を導入した個人宅の事例です。
この事例では庭を改装し、デッキと屋根を設置。
自宅の一角が動線抜群のプライベートサウナに。
水風呂の排水は、ウッドデッキ下の排水溝に流れていくようにしています。
国産ひのきのサウナと木目調の水風呂で、毎日快適にサウナや外気浴をお楽しみいただいています。
水風呂に入ることで得られる効果
- 血行促進
- 免疫力の向上
- 代謝の向上
- 自律神経を整える
- ストレス解消
- 睡眠の質の向上
- 美肌効果
- 筋肉痛の軽減
血行促進
冷水に浸かることで血管が収縮し、その後温まると血管が拡張します。
この繰り返しにより血行が促進され、身体全体の血流が良くなります。
免疫力の向上
冷水刺激により免疫細胞が活性化され、免疫力が向上します。
これにより風邪などの感染症にかかりにくくなると言われています。
代謝の向上
水風呂に入ることで身体が冷え、体温を維持しようとエネルギー消費が増えます。
この過程で代謝が活性化され、エネルギー消費が高まります。
関連記事:水風呂はダイエットに効果あり!温冷交互浴で代謝アップするための水風呂の利用方法
自律神経を整える
水風呂の冷たい刺激が交感神経を活性化させ、その後のリラックスで副交感神経が優位になります。
この切り替えにより自律神経のバランスが整うと考えられています。
ストレス解消
冷水の刺激により身体がリフレッシュし、ストレスホルモンが減少するという研究もあります。
これによりストレス解消効果が得られると考えられます。
睡眠の質の向上
温冷交互浴により副交感神経が優位になると身体がリラックスし、深い睡眠が得られやすくなります。
特に夏は体温と同じくらいの温度のぬるい水風呂にゆっくり浸かることで、身体の深部温度を下げ、寝つきがよくなります。
美肌効果
血行促進により肌に十分な栄養と酸素が供給され、新陳代謝が活発になります。
この結果肌のターンオーバーが促進され、美肌効果が期待できます。
筋肉痛の軽減
冷水に浸かることで炎症が抑えられ、筋肉痛が軽減されます。
スポーツ後の疲労回復にも効果的です。
関連記事:スポーツ選手やアスリートがサウナ・アイスバスに入る理由と効果
関連記事:水風呂のおすすめの深さは何cm?140cm以上の深い水風呂がある施設の評判
【3ステップ】水風呂の正しい入り方
- 手足の先からかけ湯をする
- ゆっくり浸かる
- 30秒~2分浸かる
①手足の先からかけ湯をする
まず、冷水を手足の先からかけ湯して身体を慣らします。
末端から心臓に向かって徐々に冷水をかけることで、急な冷水によるショックを防ぎます。
②ゆっくり浸かる
次に、水風呂にはゆっくりと浸かりましょう。
いきなりざぶんと全身を浸けると、血圧が急激に変化するなど危険がありますので、足から徐々に入り、少しずつ身体全体を水に浸けるようにしてください。
③30秒~2分浸かる
水風呂には30秒~2分程度浸かります。
ただし、無理して水風呂に長時間浸かると、体温が急激に下がり低体温症のリスクが高まります。
適切な浸かる時間は最長2分で、冷たさが辛い場合などは30秒以下でも構いません。
水風呂から上がったら、休憩をはさんでサウナやお湯で体を再度温めてから、再び水風呂に浸かるというサイクルを2~3回程度繰り返すと効果的です。
この方法で、血行促進や代謝向上の効果が期待できます。
間違った水風呂の入り方
■飲酒後にサウナや水風呂に入る
飲酒後にサウナや水風呂に入ると、アルコールの影響で脱水症状や低血圧を引き起こす危険性があります。
飲酒後の利用は避けましょう。
■水分補給としてアルコールを飲む
サウナ後や休憩中にビールを飲むとおいしく感じるかもしれませんが、アルコールは利尿作用を持つため、水分補給には適さず脱水症状のリスクを高めます。
サウナ前後は、アルコールではなく水やスポーツドリンクを飲みましょう。
■食後にサウナ・水風呂に入る
食後すぐにサウナや水風呂を利用すると、消化不良や体調不良を引き起こす可能性があります。
食後は少なくとも2時間以上空けてサウナを利用するのが安全です。
水風呂の効果を高める入り方2選
自宅水風呂の効果的な入り方を、2つご紹介します。
- 湯船と水風呂に交互に入る温冷交代浴
- 家庭用サウナ後に水風呂に入る
湯船と水風呂に交互に入る温冷交代浴
3分間湯船で温まり、その後30秒間足や腕に冷水シャワーをかけるのを3〜4回繰り返します。
温かい湯船で身体をしっかり温めた後に冷水を浴びることで血管が収縮し、その後再び湯船で温まることで血管が拡張します。
この繰り返しにより血行が促進され、代謝がアップします。
温冷交代浴は、身体全体の血流を改善し、筋肉の緊張を和らげる効果も期待できるため、リフレッシュしたいときや運動後の疲労回復に効果的です。
家庭用サウナ後に水風呂に入る
家庭用サウナに10分程度入った後に、水風呂に1〜2分間浸かる方法です。
サウナで身体を十分に温めた後に水風呂に入ることで血行が促進され、全身がリフレッシュされます。
サウナと水風呂の交互利用により交感神経と副交感神経のバランスが整い、リラックス効果も得られます。
家庭でも「整い」を得たいならチラー導入がおすすめ
サウナと水風呂の温度差が大きいほど、サウナでの「整い」が得られやすくなると言われています。
しかし、「整い」に必要な低温の水風呂を維持するには水道水や氷・保冷剤のみだと厳しいでしょう。
そのため水風呂で安定した低温を保つためには、チラーの導入が必須と言えます。
特に、暑く水温の管理が難しい季節にチラーが活躍します。
水風呂・チラーの設置方法
ご家庭で水風呂・チラーを使うには、以下のステップで設置します。
- 必要備品・設備を揃える
- バスタブに循環ポンプをつなぐ穴を開ける
- 配線と配管の接続
①必要備品・設備を揃える
まず、水風呂とチラーをつなぐ循環ポンプ、ヘアキャッチャーなど必要な機器を準備します。
チラー本体、コントローラー、循環ポンプ、ヘアキャッチャー、電源が必要です。
チラーや配管工事、制御盤などをセットで購入する場合の予算は200~300万円となります。
電気工事が必要な場合は、電気工事士の資格を持った業者に依頼してください。
②バスタブに循環ポンプをつなぐ穴を開ける
バスタブとチラーを個別に購入した場合、バスタブに循環ポンプを接続するための穴を開ける必要があります。
穴あけ作業は、バスタブの販売業者やメーカーが行ってくれることもあります。
バスタブとチラーがセットの商品を購入すれば、バスタブに既に穴が開いているので手間が省けます。
③配線と配管の接続
チラーの取扱説明書に従い、電源と配管を適切に接続します。
水風呂・チラーの設置費用
- バスタブ本体の価格:5千円〜
- チラーの価格:20万円〜150万円
簡易的なバスタブやビニールプールは、5千円~購入可能です。
チラーに関しては費用がかかりますが、20万円~で買える水槽用のチラーを選ぶことでコストを抑えている人も多いようです。
ただし、水槽用チラーは本来水風呂用ではないため、水が冷えるまでに長時間かかることがあります。
水風呂用チラーを選ぶ際は、水風呂専用に設計された製品を選ぶことをおすすめします。
水風呂冷却用チラーおすすめメーカー2選
本格的な水風呂を自宅に設置したいという方に向けて、家庭用水風呂でも使えるおすすめチラーメーカーを2つご紹介します。
- ゼンスイ
- CRYO CONTROL(クライオコントロール)
ゼンスイ
魚類用クーラーで有名なゼンスイ株式会社は、水風呂用に使えるチラーも販売しています。
ゼンスイのチラーは、家庭向けのコスパの良いチラーから、高品質で10年間使用可能な国産チラーまで幅広いラインナップになっています。
冷却パワーにより価格が異なるため、予算とニーズに合わせて選びましょう。
冷却時間 | 約7.8時間 | 約3.4時間 | 約2.0時間 | 約1.2時間 |
イメージ | ||||
1時間で下がる温度(目安) | 1.7℃ | 約3.0℃ | 約6.5℃ | 約10.4℃ |
価格相場(税込) | 207,900円~ | 315,150円~ | 692,780円~ | 877,800円~ |
電圧 | 単相100V | 単相200V | 単相200V/三相200V | 三相200V |
必要な電気工事 | 家庭用コンセントに接続するだけで使用可能。 | 100Vから200Vへのコンセント変換工事。 | 単相200V:100Vから200Vへのコンセント変換工事。 三相200V:自宅の電気配線が単相の場合は電線引き込み工事と ブレーカーの交換、200Vへのコンセント変換工事。 | 自宅の電気配線が単相の場合は電線引き込み工事とブレーカーの交換、 200Vへのコンセント変換工事。 |
循環ポンプ | × | × | × | × |
制御盤 | × | × | × | × |
ヘアキャッチャー | × | × | × | × |
配管 | × | × | × | × |
おすすめ製品 型番 | 屋内使用 ・ZRC-400B 屋内外兼用 ・ZRW400 ・KDA501A | 屋内外兼用 ・ZRW750 ・KDA1001A | 屋内外兼用 ・ZRW1500 ・KDA2001A | 屋内外兼用 ・ZCW-3000 ・KDA3001A |
CRYO CONTROL(クライオコントロール)
CRYO CONTROLは、ビニールプールのようなポータブルバスと冷却用チラーを販売しています。
クライオコントロールのチラーはUV殺菌機能があり、衛生的な低温水風呂を作り出します。
選べるチラーは、以下の3機種ですべて単相100Vに対応していますので、電気工事の必要がなく家庭用コンセントで使用できます。
CRYO CONTROLのチラーは、ポータブルバスとのセット購入も可能です。
製品名 | JP-R3 | T-Lite | DUO |
外観 | |||
屋外使用 | 〇 | 〇 | 〇 |
1時間で下がる温度(目安) | 2~4°C | 1~3°C | 1~3°C |
価格(税込み) | ¥1,430,000 | ¥1,705,000 | ¥1,430,000 |
電圧 | 単相100V | 単相100V | 単相100V |
循環ポンプ | ○ | ○ | ○ |
制御盤 | × | × | × |
ヘアキャッチャー | ○ | ○ | ○ |
配管 | ×(ホースが付属) | ×(ホースが付属) | ×(ホースが付属) |
※T-Liteは冷却装置の部品供給目処がつかず製造を停止中。見通しが立ち次第、再販予定。(2024年6月時点)
サウナの専門商社では水風呂やチラー選びをサポート
家庭用サウナでサウナ施設のような「整い」を得たいなら、水風呂やチラーの導入も必須と言えます。
ただし、実はチラーは本体以外にも適切な循環ポンプの購入や配管工事、制御盤の用意など必要な準備が多く複雑です。
さらに適切なチラーや周辺備品を選ばないと水風呂が十分に冷えなかったり、最悪の場合チラーの故障につながるということもあります。
サウナの専門商社では、難しい水風呂やチラー、周辺備品選び、設置・配管工事まで、あなたにぴったりのセットをサウナのプロがご提案いたします。
複数のチラーメーカーの製品を比較して、ニーズに合う商品を紹介させていただきますので安心です。
家庭用・業務用ともに使用できる製品をご用意していますので、是非お気軽に電話やメール・LINEで相談してみてください。