サウナと風邪の関係を検証|定期的なサウナ浴が発症リスクを減らす可能性を示す研究を解説
- 2025年6月12日

「サウナに入ると風邪をひきにくくなる」と言われることがありますが、本当に予防効果があるのでしょうか?
本記事では、サウナ入浴と風邪の発症頻度に関する研究論文「Regular sauna bathing and the incidence of common colds」の内容をわかりやすくご紹介します。
目次
調査の概要
この論文は、定期的なサウナ入浴が風邪の発症頻度に与える影響を調べた実験研究です。
健康な成人を対象に、6ヶ月間の風邪の発症状況を記録した結果が報告されています。
この研究では、25人ずつのサウナ群と非サウナ群に分け、風邪の回数・期間・重症度を比較し、サウナの予防効果が分析されました。
項目 | 内容例 |
---|---|
タイトル | Regular sauna bathing and the incidence of common colds |
著者・研究機関 | E Ernst, E Pecho, P Wirz, T Saradeth |
発表年 | 1990年 |
出典 | International Journal of Circumpolar Health |
論文リンク | https://doi.org/10.3109/07853899009148930 |
主な調査結果
\調査結果をまとめると…/
定期的なサウナ入浴によって、風邪の発症頻度が有意に減少する可能性があることが示されました。
一方で、風邪の重症度や回復までの期間には大きな差は見られず、サウナはあくまで「予防効果」の可能性が示されたにとどまります。
風邪の発症頻度が減少
サウナに入っていたグループは、そうでないグループに比べて風邪の発症回数が有意に少なくなりました。
とくに、後半3ヶ月間では発症回数が約半分に減少するという明確な違いが見られました。
風邪の重症度・持続時間は変わらず
風邪をひいた場合の症状の重さや治るまでの期間については、サウナ群と非サウナ群のあいだに有意な差はありませんでした。
結論
この論文は、「定期的なサウナ入浴が風邪の発症頻度を減らす可能性がある」ことを示した貴重な実験研究です。
風邪を完全に防げるわけではありませんが、サウナが体の免疫機能にポジティブな影響を与えている可能性があります。
ただし、サンプル数が少ないため、さらなる研究が必要であると著者も述べています。
関連文献:
サウナと健康寿命|心疾患・認知症・免疫への効果を示したフィンランドの研究
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