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入浴による高齢者の熱中症のリスクをまとめた研究|サウナや岩盤浴の注意点も解説

  • 2025年6月19日

記録的な猛暑が続く日本の夏。
熱中症のリスクが高まるなか、冷水浴や入浴のタイミング・方法にも注意が必要です。

特に高齢者は、日常の入浴が熱中症や浴中死のリスクを高める可能性があり、その関係性を正しく理解することが大切です。

今回は、労働衛生の専門家・井奈波良一氏による解説をもとに、「入浴と熱中症」に関する重要な知見をお届けします。

調査の概要

この論文は、入浴中の熱中症や浴中死との関連、特に高齢者のリスクについて考察した総説(エディトリアル)です。

高齢者(60∼92歳)を対象とした入浴時の熱中症や事故の実態と予防策がまとめられています。

この研究では、既存の疫学調査や入浴実験、事故報告事例をもとにし、入浴に伴う身体への影響や、事故リスクの要因が分析されました。

項目内容例
タイトル入浴と熱中症
著者・研究機関井奈波 良一(岐阜大学 医学部 総合病態・予防医学講座)
発表年2011年
出典日本温泉気候物理医学会雑誌 第75巻 第1号
論文リンクhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/onki/75/1/75_1/_pdf/-char/ja

主な調査結果

\調査結果をまとめると…/

  • 高齢者の入浴中の事故には、熱中症や神経調節性失神が関与している可能性がある
  • 湯温40℃以上や長時間入浴は、血圧変動や脱水のリスクを高める
  • 高齢者の多くが「熱い湯」を好む傾向にあり、入浴事故の潜在的リスクになっている

入浴と熱中症の関係

高温の湯に長時間浸かることで「湯疲れ」や「熱疲労」を引き起こし、脱水や塩分喪失によって痙攣や失神に至る可能性があります。

特に高齢者は体温調節機能が低下しているため、同じ条件でもリスクが高くなります。

神経調節性失神と浴中死

浴中死の原因は一概に熱中症とは限らず、「神経調節性失神」が関与している可能性が指摘されています。

血圧の急上昇や急低下、自律神経の反応によって意識を失い、溺水に至るケースも考えられます。

サウナや岩盤浴との比較

サウナや岩盤浴でも高齢者が重度の熱中症を発症した例があり、特に岩盤浴は熱感を感じにくいため、長時間滞在してしまいがちです。

いずれも脱水や体温上昇に注意し、適切な管理が求められます。

結論

この論文は、高齢者の入浴に潜む熱中症のリスクや、浴中死の予防の重要性を強調したものです。

安全な入浴法の啓蒙は、個人の健康維持だけでなく、地域全体の安全性や医療負担の軽減にもつながります。

暑い季節こそ「熱中症対策としての冷水浴」だけでなく、「リスクの少ない入浴環境づくり」も意識していきましょう。

※本ページの内容はページ内にあるソースの学術文献等を、一部翻訳機能等を活用して弊社にて独自に翻訳・要約したものです。詳細は参照元の文献をご参照ください。

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