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サウナ×冷水浴がストレスホルモンやテストステロンに与える影響|若年男性を対象とした研究

  • 2025年6月12日

「サウナはリラックスに良い」と聞いたことがあるかもしれませんが、実際、体の中ではどんな変化が起きているのでしょうか?

注目したいのが“ホルモン”への影響です。
ホルモンはストレス、やる気、回復力など心と体の働きを支える重要な存在。だからこそ、サウナがホルモンにどう作用するのかを知ることは、健康やパフォーマンスの維持・向上にもつながります。

本記事では、若い男性を対象に行われた実験の内容をもとに、サウナがホルモンバランスに与える影響をわかりやすく解説します。

調査の概要

この論文は、サウナ浴と冷水浴が若年男性のホルモンに与える影響を調べた実験研究です。

運動習慣のある19〜26歳の若い男性30名を対象とした調査で、計72分間におよぶサウナと冷水浴の繰り返しが、ストレスホルモンや性ホルモンにどう作用するかを評価しました。

この研究では、90℃のサウナ12分×4回+冷水浴1分×4回(間に休憩)という条件下で、テストステロン、コルチゾール、DHEA-S、プロラクチンの血中濃度を測定し、前後の変化を分析しました。

項目内容例
タイトルEndocrine Effects of Repeated Hot Thermal Stress and Cold Water Immersion in Young Adult Men
(若年成人男性における反復温熱ストレスと冷水浸漬の内分泌への影響)
著者・研究機関Robert Podstawski 他/ポーランド ウォルミア・マズールィ大学など
発表年2021年
出典International Journal of Environmental Research and Public Health
論文リンクhttps://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8047510/

今回測定された4つのホルモン

▼ テストステロン(Testosterone)

  • 男性ホルモンの代表で、筋肉・骨・性機能などをサポートする
  • 特に男性にとっては「活力」「やる気」「男らしさ」に関わるホルモン
  • 運動をよくする人は多めに分泌される傾向がある

▼ コルチゾール(Cortisol)

  • 「ストレスホルモン」と呼ばれ、緊張やプレッシャーがあると増える
  • 血糖値を上げたり、体を興奮状態にしたりする働きがある
  • 長く高い状態が続くと、免疫が下がったり疲れやすくなったりする

▼ DHEA-S(デヒドロエピアンドロステロン硫酸塩)

  • 若さや活力を支えるホルモンで「若返りホルモン」とも呼ばれる
  • 男性ホルモンや女性ホルモンの材料になる
  • 年齢とともに減っていくのが特徴

▼ プロラクチン(Prolactin)

  • 主に女性で「母乳を出すホルモン」として知られるが、男性にも少量ある
  • ストレスや体温の変化に反応して増えることがある
  • 多すぎると性欲や性機能に影響することも

主な調査結果

\調査結果をまとめると…/

  • 繰り返しのサウナ+冷水浴によってストレスホルモン(コルチゾール)が有意に減少。
  • 他ホルモンには大きな変化は見られなかった。
  • 身体活動レベルが高い人ほど性ホルモン(テストステロン)値が高い傾向も確認された。

ストレスホルモン(コルチゾール)が大きく減少

4回のサウナと冷水浴を終えた後、コルチゾール値は13.61→9.67 µg/mlと有意に低下しました(<0.001)。

特に、元々コルチゾール値が高かった人ほど、減少の幅が大きい傾向がありました。

コルチゾールのサウナ後の変化量と初期値の関係
図:コルチゾールの変化量と初期値の関係を示す回帰分析(相関)グラフ。
横軸 = ストレスの高さ(サウナ前のコルチゾール値)
縦軸 = サウナでストレスがどれだけ減ったか(変化量)
初期値が高いほど、サウナ後の減少幅が大きい傾向にある。

性ホルモン(テストステロン)やその他ホルモンは大きく変化せず

テストステロンはわずかに増加(4.04→4.25 ng/ml)、DHEA-Sとプロラクチンはわずかに減少しましたが、いずれも統計的に有意な差はありませんでした。

運動習慣がある人ほど性ホルモンが高い傾向

テストステロン値は、身体活動量(MET値)が高い男性ほど元々高く、サウナ後も高いことが確認されました。

これは運動習慣と男性ホルモンの関係を裏づける結果といえます。

結論

この論文は、若い男性が繰り返しサウナと冷水浴を行うことで、ストレスホルモン(コルチゾール)が明確に減ることを示しました。

一方で、性ホルモン(テストステロン)などには大きな変化はなく、サウナ自体がホルモンバランスを崩すことはないと考えられます。

特に、普段から運動習慣のある人にはテストステロン値が高い傾向があることから、サウナと運動を組み合わせることで、より良い効果が期待できるかもしれません。

関連文献:

サウナ習慣で精子の質が一時的に低下?|遺伝子レベルでの影響を示した研究を解説

痩せ型と太り気味、サウナでの発汗量はどう違うのか|体格別・発汗量の実験結果

※本ページの内容はページ内にあるソースの学術文献等を、一部翻訳機能等を活用して弊社にて独自に翻訳・要約したものです。詳細は参照元の文献をご参照ください。

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