スチームサウナの効果と正しい入り方!整うためのコツや注意点も紹介
- 2024年7月12日
スチームサウナを継続的に利用することで、発汗によるデトックスや代謝アップなど健康・美容に対するさまざまな効果が期待できます。
この記事では、スチームサウナの効果や他のサウナとの違い、スチームサウナの正しい入り方や注意点についてまとめました。
高温のドライサウナに比べて整いにくいと言われるスチームサウナですが、そんなスチームサウナで整うコツについてもご紹介しますのでこの記事を読めばより深く、正しくスチームサウナを楽しむことができるようになるでしょう!
目次
スチームサウナの特徴
スチームサウナは、高湿度の蒸気を利用して体を温めるタイプのサウナです。
一般的にスチームサウナの温度は40℃~60℃程度、湿度は非常に高くほぼ100%に達します。
高温多湿の環境は体をゆっくりと深く温めることに適し、リラックス効果や肌への保湿効果が期待できます。
ドライサウナに比べて温度が低めなので身体への負担が少なく、長時間入っても苦しくなりにくいという特徴があります。
肌や呼吸器系への優しさから、子どもからご高齢の方まで幅広い人に向くサウナです。
スチームサウナの効果
スチームサウナの効果には、以下のものがあります。
- 美肌効果
- リラックス効果
- 代謝アップ
- 免疫力アップ
- 頭痛・肩こりの緩和
- 皮脂・体臭の軽減
- 美髪効果
それぞれについて、詳しくご紹介します。
美肌効果
スチームサウナの高湿度は、肌を保湿しうるおいを与えます。
温かい蒸気が毛穴を開かせ皮膚の奥深くまで潤いを届けることで、肌を柔らかくし乾燥やしわの軽減に役立ちます。
また、毛穴の汚れや老廃物の排出を促し、肌をクリアに保つ効果も期待できます。
リラックス効果
スチームサウナの心地よい暖かさと湿度は、体の筋肉を緩め、心身の緊張をほぐします。
心身ともにリラックスすることで、日々のストレスを軽減する効果も期待できるでしょう。
さらに蒸気に包まれる感覚は、他のサウナでは味わえない浮遊感や安心感ももたらします。
代謝アップ
スチームサウナにより体が温まると、血液循環が促進されます。
血液がよく巡るようになると代謝が高まり、体内の老廃物の排出が効果的に行われるようになります。
代謝が上がると肌のターンオーバーのペースが上がることで、さらに美肌に。
また体温が上がることで、内臓が活発に機能するようになります。
免疫力アップ
サウナで体が高温にさらされると、ストレスから身体を守るために「ヒートショックプロテイン(HSP)」というタンパク質が生成され、これが熱によって損傷を受けた細胞の修復を助けます。
このプロセスには免疫細胞の修復も含まれ、その結果として免疫細胞が活性化し、風邪やインフルエンザなどの感染症に対する免疫力を向上させる効果があります。
頭痛・肩こりの緩和
スチームサウナの温熱効果により筋肉の緊張が和らぎ、血流が良くなります。
これによって、頭痛や肩こりなどの筋肉の痛みや緊張が緩和されることがあります。
皮脂・体臭の軽減
スチームサウナでの発汗は、皮脂や汗の蓄積を取り除きます。
皮膚の清潔を保つことで、体臭の緩和にも役立つでしょう。
美髪効果
高湿度の環境は髪の乾燥を防ぎ、保湿を促すことで、髪を健やかに保つ助けとなります。
また、頭皮の血行が良くなることで髪の根元から健康が促進され、美しい髪へと導くとも言われています。
スチームサウナとミストサウナの違い
スチームサウナと似たものに「ミストサウナ」があります。
ミストサウナはスチームサウナ同様、40℃程度、湿度は約100%の低温・高湿度が特徴のサウナです。
ミストサウナでも前述したスチームサウナの効果と同様の効果が得られます。
大きな違いとしてはサウナ室の暖め方があります。
スチームサウナは蒸気(気体)でサウナ室を温めますが、ミストサウナの場合はミスト(液体)を利用します。
特徴 | スチームサウナ | ミストサウナ |
温度 | 約40℃~60℃ | 約40℃~60℃ |
湿度 | 約100% | 約100% |
暖める方法 | 蒸気(気体) | 霧(液体) |
熱の流れ | 下から上へ | 上から下へ |
家庭用機器の価格 | 10万円~ | 30万円~ |
光熱費 | 約60円/h | 約100円/h |
30分で使う水の量 | 約3L | 約28L |
ロウリュの可否 | × | × |
家庭の浴室に設置する場合は、初期費用・ランニングコストともにスチームサウナのほうが安くなる傾向があります。
ただし市場に流通している製品はミストサウナのほうが多いため、様々な製品を比較したい方にはミストサウナのほうがおすすめと言えるでしょう。
関連記事:ミストサウナとスチームサウナの違い|特徴や効果、設置費用を比較
スチームサウナとドライサウナの違い
スチームサウナとドライサウナのおもな違いは、温度と湿度にあります。
ドライサウナは高温(約80℃〜100℃)・低湿度(約10%〜20%)で、爽快感が強いのが特徴です。
スチームサウナとドライサウナでは、効果やメリットデメリットも違ってきます。
特徴 | ミストサウナ | ドライサウナ |
温度 | 約40℃~60℃ | 約80℃~100℃ |
湿度 | 約100% | 約10%~20% |
効果 | ・髪や肌の保湿 ・気道の開放 ・疲労回復 ・代謝向上 | ・ストレス発散 ・筋肉のリラックス ・むくみ、痛みの解消 ・代謝向上 |
メリット | ・息苦しさを感じづらい ・長時間入りやすい ・初心者や子どもでも入りやすい ・肌や髪が乾燥しない | ・爽快感が強い ・「整い」に達しやすい ・カビや菌が発生しにくい |
デメリット | ・爽快感は弱く「整い」には達しにくい ・むくみ、痛み解消効果は弱い ・カビや菌が発生しやすい | ・呼吸が苦しく感じる場合がある ・肌や髪が乾燥する |
サウナ室と水風呂の温度差が大きいほどいわゆる「整い」の状態に達しやすいと言われているため、ドライサウナのほうが整いやすいと言われています。
ただし、低湿度のドライサウナは肌や髪、呼吸器などを乾燥させることがありますので注意が必要です。
自宅にサウナを設置する場合は、
- 身体に負担が少ない、美容効果が高いサウナを選びたい→スチーム/ミストサウナ
- ストレス解消効果が高いサウナを選びたい→ドライサウナ
という基準で選択するとよいでしょう。
初期費用については、浴室に装置を設置することで導入できるスチーム/ミストサウナのほうが安く済みます。
関連記事:ドライサウナとミストサウナの違い|特徴や効果、設置費用を比較
スチームサウナの正しい入り方
スチームサウナの正しい入り方の手順は、以下の流れになります。
- 入る前に300~500mlの水分補給をする
- 髪や身体を洗う
- 身体を拭く
- 10分~20分程度サウナに入る
- サウナから出て汗を洗い流す
- 水風呂や冷水シャワーでクールダウンする
- 身体を拭く
- 10分ほど椅子で休憩する
- ③~⑧を2、3セット繰り返す
①入る前に300~500mlの水分補給をする
サウナでの発汗に備えて、サウナに入る15分前に300~500mlの水を飲んでおきましょう。
サウナ前の水分補給には
- 水
- スポーツドリンク
- 麦茶
が適しています。
利尿作用があるカフェインを含むものや、アルコールはサウナ前後には向きません。
②髪や身体を洗う
サウナに入る前に、かならず髪や身体を洗うことを済ませておきます。
これは一緒にサウナに入る方へのマナーであることはもちろん、皮膚の上の汚れや油分を落とすことでより汗をかきやすくなるというメリットがあります。
③身体を拭く
肌表面の水分を拭いておくことで、汗をかきやすくなります。
肌や髪から水が滴る状態だと周囲に迷惑をかける可能性もありますので、マナーとしてもサウナ室に入る直前に身体についた水分をしっかりと拭き取っておきましょう。
④10分~20分程度サウナに入る
ゆっくりと体を温めながら、深呼吸を行って過ごしましょう。
身体の感覚に集中したり、オートロウリュの音を楽しんだり、瞑想をして過ごすのもおすすめです。
サウナ室内では足を下げていると足先が温まりづらくなるため、「あぐら」か「体育座り」の体勢で全身ムラなく温まれるようにするのがポイント。
低温のスチームサウナの場合は、10分~20分程度と長めに入るとより効果的と言われています。
ただし、体調に合わせて時間を調整し、無理はしないようにしてください。
⑤サウナから出て汗を洗い流す
サウナ室から出たら、シャワーで汗とともに排出された老廃物を洗い流しましょう。
水風呂に入る場合は、身体の末端(指先)からぬるい水のシャワーをかけて身体を慣らすと心臓への負担が軽減します。
⑥水風呂や冷水シャワーでクールダウンする
水風呂や冷水で体温を下げ、クールダウンします。
サウナ浴において水風呂は必須ではありませんが、サウナによる「整い」を求めるのであれば身体に与える温度差が重要になりますので水風呂にも必ず入るべきと言えるでしょう。
水風呂に入る時間は1〜2分が目安ですが、体調や好みに合わせて時間を調整してください。
⑦身体を拭く
水風呂や冷水シャワーでクールダウンした後は、再度タオルで身体についた水分を拭きます。
休憩する前に身体を拭くことで、気化熱で体温が奪われることを防ぐことができますので水分をしっかりと拭き取るようにしてください。
また、水分を拭き取っておくと肌が敏感になるため、休憩で外気の風に当たった際により心地よい体験ができます。
⑧10分ほど椅子で休憩する
椅子などで10分ほど休憩して、体を落ち着かせます。
休憩の時間は5~10分が目安ですが、これより短くても長くてもOK。
休憩は外気浴だと外気の空気や風を感じられより心地よいですが、室内でゆったり休むのでも問題ありません。
休憩中にも水分補給を忘れずに行いましょう。
⑨ ③~⑧を2、3セット繰り返す
上記のステップ③〜⑧を2、3セット繰り返すことで、サウナの効果を深めます。
体調をよく観察しながら、無理のない範囲で行いましょう。
スチームサウナでも整うことは可能?
サウナによって筋肉の緊張が解け、血流が良くなり、酸素が脳をめぐって全身がリラックスした状態になることを「整う」と表現することがあります。
この深いリラックス状態を求めてサウナに通う方も多いでしょう。
低温のスチームサウナの場合は整いにくくなると言われていますが、以下のポイントを押さえればスチームサウナでも整うことが可能です!
【スチームサウナで整うためのポイント】
- 10分以上サウナで十分に温まる
- 冷ための1分程水風呂でクールダウンする
- 外気浴で5~10分休憩をする
- サウナ前2時間前までに食事を済ませておく
まず、整いの状態になるにはサウナと水風呂や休憩中の温度差が重要になるため、サウナで長めの時間しっかりと身体を温めること、そして水風呂で身体を冷やすことが大切になります。
整うための水風呂は16℃~17℃の低めの温度が最適と言われていますので、施設に通う場合は冷たい水風呂が用意されているところを選ぶのが大切です。
家庭用スチームサウナに入る場合は、チラーなどを利用して浴槽などに張った水を低温に管理しましょう。
加えて、空腹時のほうが整いやすいと言われていますので、食事はサウナに入る2時間前までに済ませておくことをおすすめします。
関連記事:サウナ用水風呂のチラーの使い方!施工方法やメンテナンス方法まで解説
スチームサウナに入る際の安全上の注意点
- サウナ前後や休憩中に十分な水分を摂取する
- 無理のない時間、回数で利用する
- 心臓病、高血圧などを持っている場合は医師に相談する
- サウナに入る直前の重い食事は避ける
- 体調不良や寝不足の時はサウナは控える
初心者や高齢者は、安全のために友人や家族と一緒にサウナを利用することをおすすめします。
また、サウナの出入り、水風呂や休憩場所へ向かう際は濡れた床での滑りや転倒に注意してください。
家庭でサウナに入る場合は、安全に考慮して動線を考えましょう。
まとめ
スチームサウナは健康・美容ともに多くの効果を持つため、幅広い方に向くサウナであることがお分かりいただけたと思います。
スチームサウナを家庭に導入する場合は浴室に設備を取り付けることで利用可能ですので、他のホームサウナに比べて初期費用が抑えられるというメリットがあります。