バレルサウナの改装と修理|雨漏り、スキマ、経年劣化の対策と対処法
- 2024年9月9日
他のサウナにはないデザインと、存在感の高さで独自の人気を持つ樽型の屋外用サウナ「バレルサウナ」。
そんなバレルサウナですが実は、他のサウナと異なる構造・特性を持つことから、メンテナンスと定期的な改装と修理が非常に重要になるサウナであることをご存じでしょうか?
この記事では
- バレルサウナの耐久性
- 木材のスキマからの雨漏りの対処法
- バレルサウナの修理・改装方法
について詳しく解説します。
目次
バレルサウナは耐久性が弱い?
バレルサウナを製造・販売する多くのメーカーでは、バレルサウナは最長10~20年使い続けられると言っています。
ただし、この耐久寿命は日常的なメンテナンスと定期的な点検・修繕をしっかりと行ったときの寿命であり、バレルサウナを長くきれいに使い続けるにはしっかりとした手入れが必要です。
注意すべき点として、バレルサウナは板を円筒形に組み合わせただけのシンプルな構造であるため、雨漏りや隙間が生じやすいことがあります。
特に、屋外で雨ざらしにされると木材の劣化が早まる可能性があります。
ただし、ヒノキや杉のような耐久性の高い木材や、耐久性を向上させるためにサーモウッド加工を施した木材を使用している場合、耐久性は比較的高く長く使用することができます。
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バレルサウナでよくある問題
バレルサウナでよくある問題として、以下の3つがあります。
- 隙間から雨漏りする
- 隙間が空き断熱性が低下する
- 木材の経年劣化
隙間から雨漏りする
バレルサウナは木材の板を丸く組み合わせるため、時間とともに木材の収縮と膨張することで隙間が生じることがあります。
この隙間が原因で雨水が侵入し、内部に雨漏りを引き起こすこともあります。
雨漏りを解決するためには、隙間が開いた部分の木材を交換する必要があります。
隙間が空き断熱性が低下する
板を組み合わせただけのバレルサウナは、壁に断熱材を入れることはできないため、水分の影響や経年劣化により木材に隙間が開くと断熱性や保温性が低下することがあります。
断熱性が低下するとエネルギー効率も下がってしまうため、サウナが暖まりにくかったり、十分な高温にならないという問題が発生することも。
この場合も、隙間が生じた木材の交換が必要になります。
木材の経年劣化
木材は、時間の経過とともに劣化します。
これには色褪せ、腐食、カビなどが含まれ、特に湿度が高いサウナの環境ではこれらの問題が顕著に現れます。
小規模な劣化やダメージは、木材専用のコーティング剤や塗料を使って自分で修復することが可能です。
コーティング剤や塗料により木材は再び水をはじくようになり、見た目も改善されるでしょう。
ただし、深刻な損傷や腐食が見られる場合は、やはり部材の交換が必要になってきます。
劣化や腐食を放置するとさらに修繕が難しくなりますので、問題に気がついたらできるだけ早くプロ(メーカーや販売店、工務店など)に相談しましょう。
バレルサウナの修理・改装方法
バレルサウナの修理や改装については、サウナ本体やストーブには通常1年間のメーカー保証がついていることが一般的です。
ただし、経年劣化や通常の使用による木材の寸法変化、割れ、色褪せ、湿気によるカビや錆などは保証対象外とされる場合もありますので、メーカーの保証内容を確認してみましょう。
保証期間が終了した後や保証範囲外の問題が発生した場合は、
- メーカー
- 販売店
- サウナの修理を請け負っている工務店
などが有償での修理・改装サービスを提供している場合もありますので、相談してみるとよいでしょう。
サウナの座面など、特に汗などで劣化しやすい木材については、メーカーが交換用のパーツを提供している場合もあります。
また、サウナの修理を請け負う工務店や業者では、使用されている木材の種類やサイズ、設計図を提供することで、適切なパーツを用意してくれることがあります。
電気関連の問題に関しては、専門の電気工事会社に相談してください。
特に事業用のサウナや大型温浴施設の電気工事に関しては、専門的な技術が必要な場合がありますので、温浴施設に対応している電気工事業者に依頼することをおすすめします。
関連記事:家庭用/業務用サウナの修理を依頼!修繕・改修を行う企業を紹介
耐久性の高いバレルサウナの選び方
耐久性の高いバレルサウナを選びたいなら、以下の4点を重視してください。
- 木材の種類
- 木材の厚み
- 木材ジィント部分が丸溝・丸凸
- 屋根材や屋根カバーがあるか
木材の種類
バレルサウナには
- ヒノキ
- レッドシダー
- スプルース
- ヘムロック
- パイン
- スギ
などの木材がよく使われますが、日本の気候に適しており耐久性や耐水性に優れるヒノキやスギが特におすすめです。
さらに、サーモウッド加工されている木材は耐候性と耐腐食性、寸法安定性が向上しているため、より長くサウナを使い続けられるでしょう。
サウナ用木材の種類については、サウナに最適な木材の種類と選び方完全ガイドをご覧ください。
サーモウッドについてはサウナにはサーモウッド加工された木材がおすすめ!通常の木材との違いやメリットを解説の記事で紹介していますので、深く知りたい方は参考にしてください!
木材の厚み
バレルサウナは板を組み合わせるシンプルな構造上、壁や天井に断熱材を入れることができないため、木材の厚みが断熱性と保温性に直接関わってきます。
市場に出ているバレルサウナは、40mm~45mmの厚みが一般的ですので、それ以下のものは注意しましょう。
木材ジィント部分が丸溝・丸凸
バレルサウナの組み立てには、外壁のパーツを円形に形成するために丸溝や丸凸のジョイントが必要です。
丸溝や丸凸のジョイントは、ジョイント部分の割れを防ぎ、雨漏りを防ぐために効果的です。
角溝や角凸の加工を採用している製品は、ジョイント部分が割れたり雨漏りの原因になりますので、ご注意ください。
屋根材や屋根カバーがあるか
バレルサウナには屋根がついていない製品も多いですが、直射日光や雨水からサウナを保護する屋根材や屋根カバーがある製品のほうが木材を水分の問題から守ることができます。
屋根カバーを付属しているメーカーでは、常時屋根カバーをつけておくことを推奨しているケースもあります。
特に、雨や雪の多い地域では、屋根がサウナの耐久性を大きく向上させることが期待できます。
バレルサウナの耐久性を高めるメンテナンス方法
バレルサウナの耐久性を高め、長期にわたり快適に使用するためのメンテナンス方法を詳しく解説します。
基本的なメンテナンス方法
■使用後の拭き掃除と換気
サウナ使用後は座席や床などを乾いた布で拭き、十分に換気を行います。
これにより、湿気による木材の腐食やカビの発生を防ぎます。
■定期的なメンテナンス
専用のサウナクリーナーを使用して、汚れが蓄積する前に定期的に内部を清掃することで、木材が新しい状態を保ちやすくなります。
また、木材が乾燥し、ひび割れや色褪せを起こすのを防ぐために、3年に1回程度、木材用の保護オイルを再塗布することが推奨されます。
長期間使用しない場合の対策
バレルサウナを長期間使用しない場合でも、特に雨が多い季節には定期的に換気を行い、内部の湿気を排出します。
乾燥が激しい冬場は、内部に水を入れたコップを置くことで湿度を保ち、木材の乾燥を防ぎましょう。
雨が頻繁に降る場合や、サウナを使わない時期は、雨カバーをサウナの外にかけておくことで、雨水による損傷からサウナを保護してください。
バレルサウナのメンテナンス方法については、バレルサウナのメンテナンス・掃除方法の記事でより詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください!
バレルサウナのメリット
- 円筒形のデザインが効率的に熱を循環させる
- サウナ内部が温まるのが早い
- デザイン性の高さ
特質すべきメリットとして、円筒形のデザインが効率的に熱を循環させることで、温まるまでの時間が短く、内部の温度が均一になるという点があります。
ボックス型のサウナでよくありがちな、サウナ室の端のほうが冷えているという問題が起こりにくいというのが、バレルサウナの長所のひとつです。
関連記事:バレルサウナのデメリット9選
耐久性・保温性が高い屋外サウナの種類
バレルサウナ以外の耐久性・保温性が高い屋外サウナの種類としては、
- 屋外用ホームサウナ
- サウナカー
の2つがあります。
屋外用ホームサウナ
屋外用ホームサウナは、庭など屋外に固定して設置されるタイプで、木材や金属フレームで構築されます。
屋外用ホームサウナはメーカーによってデザインに個性があるため、自宅の外観に合わせて選択、カスタマイズすることが可能です。
また、壁や天井に断熱材を効果的に使用することで、外の気温に左右されずに温度を長時間保持することができ、エネルギー効率もよくなります。
素材も製品によってさまざまで、たとえばCUBERU(クベル)のコンクリートサウナなら、天井や外壁が雨や雪に晒されても腐食の心配がないため、雨が多い地域や豪雪地域にもおすすめできます。
関連記事:屋外に置ける家庭用サウナおすすめランキングTOP12
サウナカー
サウナカーは、軽トラックやバンの荷台に本格的なサウナ室を積んだ移動可能なサウナです。
場所を選ばずに移動できるため、アウトドアや自宅の庭、駐車場などさまざまな環境でサウナを楽しむことができます。
設置に手間がかからず到着後すぐに利用を開始できるため、イベントなどでの使用にも最適です。
使用しない時は雨が当たらない駐車場などに置いておくことで、屋外用サウナでよくある雨風による劣化も避けることができます。
耐久性が高いサウナカーを選ぶなら、特に外壁や屋根に木材が露出していないタイプがおすすめです。
たとえば「SAUNA CAR 37」なら、外装に住宅の外壁にも使われる「ガルバリウム鋼板」を使用しており、長くきれいに使い続けることができるでしょう。
まとめ
木材のみで作り上げるナチュラルな風合いが魅力的なバレルサウナは、その特性上しっかりとした手入れと点検が必須となります。
その魅力を長く楽しむために、日常的に内部や外装の様子をチェックし、問題が見つかりましたらできるだけ早くメーカーや工務店などに修繕を依頼するようにしましょう。
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