サウナに石油(灯油)ストーブは危険!その理由とおすすめの安全なサウナストーブを解説
- 2025年3月5日

「サウナで手軽に高温を楽しみたい」という気持ちから、手持ちの石油(灯油)ストーブで代用できないかと考える方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、個人用・事業用のサウナ導入のサポートを行う“サウナの専門商社”が、灯油ストーブが実際サウナに使えるのか?灯油ストーブでサウナ室を温めるとどうなるか?をわかりやすく解説。
安全性に優れたおすすめのサウナストーブについてもご紹介します。
安心してサウナを楽しむために、ぜひ最後までお読みください!
目次
【結論】石油(灯油)ストーブはサウナに適さない!

サウナで灯油ストーブを使用することは、非常に危険です。
一酸化炭素中毒や火災のリスクがあり、適切な換気も難しいため、灯油ストーブの使用は絶対に推奨されません。
サウナを温めるためには、安全に使えるサウナ専門のストーブを使用してください!
サウナで石油(灯油)ストーブを使うリスク

- 一酸化炭素中毒のリスク
- 火災のリスク
- 換気不良による酸素不足
- ストーブ自体の故障や性能低下の危険性
一酸化炭素中毒のリスク
サウナは密閉性が高く、灯油ストーブの使用により一酸化炭素が充満しやすい環境です。
適切な換気が難しいため、短時間で中毒のリスクが高まります。
一酸化炭素中毒の症状:めまい、吐き気、視覚障害、意識障害、呼吸困難など。
火災のリスク
高温のサウナ室では灯油が引火しやすく、火災のリスクが増大します。
また、灯油ストーブは通常サウナ内での使用を想定していないため、万が一の際に火の広がりが速くなる可能性があります。
換気不良による酸素不足
灯油ストーブの燃焼には酸素が必要なため、酸素不足になりやすく、特に密封性が高いサウナ室では酸欠を引き起こす恐れがあります。
酸欠の症状:頭痛、めまい、呼吸困難、動悸、脈拍の上昇(頻脈)、意識障害など
ストーブ自体の故障や性能低下の可能性
サウナの高温環境が、灯油ストーブの故障を招くリスクもあります。
これにより、予期せぬ不具合が発生しやすくなり、安全性がさらに低下します。
サウナ専用ストーブと石油(灯油)ストーブの違い
サウナ専用ストーブ![]() | 石油(灯油)ストーブ![]() | |
---|---|---|
設計目的 | サウナ内の高温環境に特化して設計。 サウナで適切な温度管理が可能。 | 一般室内用に設計されており、 サウナでの使用には不適。 |
出力 | 高出力で短時間にサウナ内を高温に でき、ロウリュも可能。 | 出力が不十分で、サウナ内を 高温に保つのが難しい。 |
安全機能 | 異常温度上昇時に自動停止する装置や、 高温耐性の素材が使われている。 | 自動停止機能や高温耐性がないため、 サウナ内で使用すると火災や故障の リスクがある。 |
換気 | サウナ内の酸素供給を考慮して設計され、 密閉空間での使用を安全にサポート。 | 密閉空間で使用すると一酸化炭素中毒や 酸素不足のリスクがある。 |
温度分布 | サウナ内に熱が均一に行き渡る。 | 熱が均一に分布せず、十分な温度に達しない。 |
適応素材・耐久性 | 高温・高湿度環境に耐える素材。 | 高温・高湿度に対応しておらず、 腐食や故障が起こる。 |
サウナ専用ストーブはサウナ内での使用に最適な設計・安全機能を備えているのに対し、灯油ストーブはサウナでの使用に大きなリスクが伴います。
サウナ専用ストーブの種類
サウナ専用ストーブの種類としては、おもに電気サウナストーブ、薪サウナストーブ、ガスサウナストーブの3種類があります。
この3つの特徴や費用を比べると、以下のようになります。
電気サウナストーブ | 薪サウナストーブ | ガスサウナストーブ | |
---|---|---|---|
温度 | 約80℃~100℃ | 約80℃~100℃ | 約60〜90℃ |
湿度 | 約10%~20% | 約10%~20% | 約5〜15% |
ストーブ本体価格の相場 | 40万円~ | 40万円~ | 数十万円~100万円以上 |
電気変換工事・配線工事 | 必要 | 不要 | 不要 |
その他の設置工事 | ー | ー | ガス管への接続工事が必要。 |
おもな使用場所 | 屋内/屋外 | 屋外 | 屋内 |
ロウリュ可否 | ○ | ○ | ○ |
適するサウナの種類 | 屋内用ホームサウナ バレルサウナ テントサウナ | 屋外用ホームサウナ バレルサウナ テントサウナ サウナカー | ロッキーサウナ 遠赤外線サウナ ドライサウナ スチームサウナ ※おもに業務用 |
燃料 | 電気 | 薪 | ガス |
燃料費 | 100円/h | 500円/h | 地域やガス契約状況により大きく異なる。 他の熱源のストーブより安い傾向。 |
それぞれの特徴、メリットデメリットについても紹介していきます。
電気サウナストーブ
電気サウナストーブは家庭向けに安全で扱いやすく、屋内設置も可能です。
ロウリュ対応の製品も多く、本格的なサウナ体験ができます。
火や煙のリスクが少なく、温度調整が簡単で初心者にも最適ですが、薪ストーブと比べると最高温度に達するのに時間がかかることもあります。
導入時に電気工事が必要になりますが、電気代は1時間あたりおよそ100円と、ランニングコストが低めです。
メリット | デメリット |
・煙突不要で設置が簡単 ・屋内にも設置できる ・煙や一酸化炭素の発生がなく安全 ・初心者でも扱いやすい ・燃料費が比較的安価 | ・初期費用が高い場合がある ・温まるのに時間がかかることがある ・温度が低い場合がある ・電気変換工事や配線工事が必須 |
関連記事:【サウナストーブ】単相・三相ストーブの違い!200Vと100Vの選び方も解説
関連記事:家庭用サウナ導入時に必要な電気工事・配線工事を解説
薪サウナストーブ
薪サウナストーブは、屋外のサウナ小屋やテントサウナ向けの伝統的なストーブです。
薪を燃料とし、焚き火の音や香りがリラックス感を深めてくれます。
初期費用は煙突を含め40万円程度で、電気工事は不要です。
燃料費は1回あたり500円程度で、年に一度の煙突清掃が必要になります。
薪ストーブでは高温サウナを簡単に作ることができ、自然と一体化したサウナ体験を楽しめますが、火の取り扱いや一酸化炭素には注意が必要です。
メリット | デメリット |
・サウナ室が均等に効率的に温まる ・サウナ室が温まるのが早い ・薪の香りや焚火の音がサウナ体験を高める ・電気工事、配線工事が不要 | ・火気を使用するため設置場所に制限がある ・火事や一酸化炭素中毒に注意が必要 ・煙突の設置とメンテナンスが必要 ・燃料費が比較的高い |
ガスサウナストーブ
おもにサウナ施設で利用されるガスサウナストーブは、プロパンガスや都市ガスを利用して広いサウナ室を効率的に温めす。
燃料費が安いことが特徴で、ホテルやスパに多く導入されています。
設置費用が高めですが、商業施設には特におすすめです。
メリット | デメリット |
・温度が迅速に上がりやすい ・メンテナンスの手間が少ない ・遠赤外線により身体の芯から温まる ・オーバーヒートしにくい ・燃料費が比較的安価 | ・設置が大掛かりで費用がかかる ・おもに施設向けで、家庭用の製品は種類が限られる ・外気温が低い場合、熱効率が低下する場合がある ・ガスの供給がない場所では使えない |
家庭向け製品は少ないものの「ONESAUNAオリジナルガスヒーター」などの家庭用ガスストーブもあり、こちらはガスと100V電源を併用してサウナを温める仕組みです。

サウナ室正面に電気の制御盤。

サウナストーブの種類については、サウナストーブの熱源は5種類!電気/薪/遠赤外線/ガス/スチームのメリット・デメリットや選び方の記事でより詳しくご紹介しています。
まとめ|サウナで石油(灯油)ストーブは使わないで

この記事を読んでくださっている方には、
「手持ちのストーブを使ってサウナを楽しみたい」
「パワフルな灯油ストーブならサウナが作れるかも…」
と考えて、ここまでたどり着いた方もいらっしゃると思います。
しかし残念ながら、灯油ストーブをサウナで使用するのは非常に危険です。
一酸化炭素中毒や火災のリスクがあるため、改めて灯油ストーブの使用は避けましょう。
サウナには安全なサウナ専用ストーブを選ぶことが大切です。
当社“サウナの専門商社”では、豊富なサウナストーブの選択肢の中ならご要望に合う製品のご紹介が可能です。

特に電気サウナストーブは、電気用品安全法(PSEマーク)を取得した製品のみ取り扱っていますので、安心してお選びいただけます。
ぜひ一度、以下のボタンから気になるストーブを見つけてみてください!
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