サウナ内装の素材選び!美しい見た目や安全性、耐久性を兼ね備えた木材を選ぼう
- 2024年9月9日

サウナの内装を選ぶ際、見た目だけでなく、安全性や耐久性も考える必要があります。
サウナ内は高温多湿な環境のため、使用する素材によって快適さや長持ちするかどうかが大きく変わります。
この記事では、美しい見た目を保ちながら安全性と耐久性を兼ね備えた木材の選び方について詳しく解説します。
目次
サウナの内装に木材が多く使われる理由

サウナの内装に木材が多く使われる理由には、木材が持つ以下の性質が関わっています。
- 温度・湿度を調節してくれる
- 香りと感触でリラックスできる
- 耐湿性が高い
- 自然な美しさ
温度・湿度を調節してくれる
木材は無数の細胞空隙に空気を保持する性質により、優れた断熱効果を持ちます。
これによりサウナの温度が安定しやすく、温度が下がりにくくなります。
また木材は金属のように熱伝導率が高くないので、サウナ室内で触れても火傷のリスクがありません。
さらに、木材には調湿作用があり、高湿度の環境では空気中の水分を吸収し、低湿度の環境では水分を放出するため、サウナ内の湿度を一定に保ちます。
香りと感触でリラックスできる
木材の心地よい香りと感触は、リラックス効果をもたらします。
さらに木材の自然な香りがストレスを軽減し、リラクゼーションを促進します。
タイルや大理石と比べてクッション性があり、ケガを防止する点も大きなメリットです。
耐湿性が高い
適切に処理された木材は湿度の変化に強く、サウナのような高湿度環境でも耐久性が保たれます。
特に檜(ヒノキ)は、古くから浴槽に使用されるほど水に強く、高湿度環境での使用に最適です。
自然な美しさ
木材の質感や色合いは、サウナ空間を魅力的にします。
自然素材である木材は、居心地の良さと癒しの効果をもたらします。
サウナに使われる木材
よくサウナに使われる木材には、以下の種類があります。
- ヒノキ
- レッドシダー(ネズコ)
- スプルース(トウヒ)
- ヘムロック(ツガ)
- パイン(マツ)
ヒノキ

ヒノキは日本を代表する高級木材で、サウナにも多く使われます。
ヒノキは独特の香りは気分を落ち着かせる効果を持ちます。
また、水や湿気に強く抗菌効果があるため耐久性が高いことが特徴です。
デメリットとしては、他の木材に比べて高価であることが挙げられます。
レッドシダー(ネズコ)
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レッドシダーはその耐久性で知られています。
変形しにくいため、屋外用サウナにも向いています。
耐湿性にも優れており、湿気の多い環境でも形状を保ちます。
ただし、レッドシダーも比較的高価な木材です。
スプルース(トウヒ)
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スプルースは、密度が高く硬いため丈夫で変形しにくい木材です。
色も明るく、サウナの内装を明るくするのに最適です。
ただし、ヤニが出やすい点には注意してください。
ヘムロック(ツガ)
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ヘムロックは湿気に強く、ヤニが出にくい木材です。
ほぼ無臭なので、アロマロウリュを楽しみたい方に向きます。
価格が比較的安価なので、サウナにも多く用いられています。
パイン(マツ)
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パインは手頃な価格で入手できるため、コスト面で非常に魅力的です。
木目が美しく、加工がしやすい点もメリットです。
ただし、他の木材に比べると強度が劣り、反りや曲がりが発生したり、傷が付きやすい点がデメリットです。
サーモウッド加工で耐久性をさらに高める

サーモウッド加工は、木材を高温で処理することで耐久性や寸法安定性を上げる技術です。
サーモウッド加工された木材は、収縮や膨張が大幅に減少し、湿度変化による歪みが少なくなります。
多くのサウナメーカーでは、オプションでサーモウッド加工された木材を使用したサウナを提供しています。
サーモウッドを施された木材は、色味が濃くなりますのでサウナ室が落ち着いた印象になります。
サーモウッドを使ったサウナは、通常に比べてやや割高になりますが、長く使い続けることができるでしょう。
サーモウッドについてはサウナにはサーモウッド加工された木材がおすすめ!通常の木材との違いやメリットを解説の記事で紹介していますので、深く知りたい方は参考にしてください!
ミストサウナ・スチームサウナでは内装にタイルを使用

ミストサウナやスチームサウナでは、高湿度環境(湿度100%程度)により木材が腐食しやすくなるため、サウナ施設では耐湿性に優れたタイルが多く使用されています。
タイルは水分を吸収せず、清掃が簡単で衛生的です。
家庭用の場合は、専用のサウナブースを設置するか、浴室にスチーム発生機を設置する方法が一般的です。

関連記事:自宅にミストサウナを導入!設置方法や費用、光熱費まとめ
関連記事:自宅にスチームサウナ導入する初期費用は?維持費や電気代についても紹介
サウナ内装のメンテナンス方法

サウナの内装は、使用後に乾いた布で拭き取ることが基本です。
汗や水分を残さないようにすることで、木材の腐食やカビの発生を防ぎます。
汚れがひどい場合は、固く絞った濡れタオルや薄めた中性洗剤を使用して拭き取ります。
その後、しっかりと洗剤を拭き取り、湿気が残らないように乾かします。
水分が残ると木材が痛む原因になりますので注意してください。
また、定期的にベンチや壁、床の木材が割れたり腐食したりしていないかを入念にチェックし、必要に応じて交換や修理を行いましょう。
木材の劣化や腐食はできるだけ早く発見し対処することで、悪化を食い止めることが重要です。
サウナのメンテナンス方法については、家庭用サウナのメンテナンス・お手入れ方法|カビの掃除や対策は?の記事でより詳しく解説しています。
サウナ内のレイアウトは設置基準を確認

サウナ内のレイアウトを設計する際には、公益社団法人日本サウナ・スパ協会が提供する「サウナ設備設置基準」を元に検討しましょう。
「サウナ設備設置基準」では、サウナストーブからの離隔距離や出入口、ベンチの配置など安全なサウナを設計するための基準が示されています。

サウナストーブからの隔離距離の基準は、隔離する物が不燃材かどうかでも変わってきますので、素材選びの際も確認すべき内容になります。
この設置基準は消防法で詳しく記載されていないサウナについての設置基準の詳細を定める役割を持っており、多くの消防署でも参考にされています。
設置基準の詳細は家庭用サウナは賃貸でも置ける?確認しておくべき設置基準まとめの記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
サウナの設計については、自宅用サウナの設計・構造入門|最適な寸法から材料選びまで詳しく解説が参考になります。
建築基準法や消防法も確認

サウナの内装に使用する木材を選ぶ際には、建築基準法や消防法・火災予防条例の内容も確認しておく必要があります。
サウナ室の素材や構造については、建築基準法や消防法に沿ったものにする必要があります。
建築基準法
建築基準法は、建物の安全性や耐久性を確保するための法律です。
サウナ内の材料は耐火性能が求められます。
また、サウナの設置場所やその周囲の構造が基準に合致しているか確認する必要があります。
屋外用については、屋外サウナの場合は基本的に建築確認申請が必要になります。
関連記事:【建築基準法】家庭用・業務用サウナ設置時に建築確認申請は必要?
消防法・火災予防条例
消防法や火災予防条例は、火災の予防や被害の軽減を目的とした法律・条例で、サウナ設置においてもこれを遵守することが重要です。
たとえば、東京都火災予防条例では
- サウナ室の壁、天井、床の構造材には、特定不燃材料が使用される必要がある。
- サウナ室内の電気配線や照明器具は耐熱性および耐湿性を有するものである必要がある。
といった内容が定められています。
関連記事:バレルサウナを建てる前に確認!消防法・火災予防条例とは?
【まとめ】サウナの専門商社なら好みの内装のサウナが見つかる!

適切な木材を選ぶことで、長く快適にサウナを楽しむことができます。
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