【特別インタビュー】サウナ王・太田広氏に聞く!サウナコンサルの仕事と繁盛店を生み出す秘訣
- 2025年9月3日

『サウナの専門商社』が運営するYouTubeチャンネル「サウナ購入ガイドチャンネル」にて、サウナ業界で数多くの人気施設を手掛け、“サウナ王”の名で知られる太田広さんにインタビューをさせていただきました!
サウナコンサルタントの仕事の実際から、繁盛店をつくる秘訣、そして今後の挑戦までをたっぷり語っていただきました。
今回のインタビューを3行でまとめると…
- サウナコンサルタントは土地探しから設計、採用までトータルで伴走する存在
- 成功のカギは「飲食」「清掃」「スタッフ採用」など、細部への徹底したこだわり
- 今後も「この世にない新しい施設」を生み出し、サウナ人口を増やしていく
▼ 今回取材を受けてくださった方

サウナ王・太田 広さん
株式会社楽楽ホールディングス 代表取締役
温浴事業・温浴施設経営コンサルタント
コンサルティングしたサウナ・温浴施設は400を超える。
▶ 楽楽ホールディングスHP:https://www.rakurakuhd.co.jp/saunaou
▶ X:https://x.com/saunaou
▶ Instagram:https://www.instagram.com/saunaou/
▼ インタビュアー
YouTubeでもサウナ王・太田さんにインタビューをしています!
目次
サウナ王・太田広さんのサウナ施設プロデュース実績
“サウナ王”として知られる太田広さんは、これまでに「かるまる池袋」「湯らっくす」「HARE-TABI SAUNA」といった名だたる人気施設をプロデュースされてきました。
近年の代表作としては、「サトヤマテラス」や「さふぃスパ舞子」が挙げられます。
どちらも独自の仕掛けを備えた話題の施設です。
サトヤマテラス(千葉県富津市)

千葉県の「サトヤマテラス」では、サウナ室内に日本初となる“滝”を導入。

さらに、サウナ室内に“木”や“暖炉”を設置するという、革新的な空間演出も話題です。
さふぃスパ舞子(兵庫県神戸市)

兵庫県神戸市の「さふぃスパ舞子」のサウナでは、ロフト構造の高温スペースと約30℃のバイブラ浴槽を同時に楽しめ、好みに応じたユニークな入り方が可能です。

もう一つのサウナ室は黙浴専用サウナで、西日本初導入のEOS社製ヒーター「ゼウス」を備え、セルフロウリュやハーブの香りを体験できます。

水風呂は、5方向から水流が交差する「クロスカウンター式」で、深さ1.37m・10℃未満のシングル水温という本格仕様。
これらの事例からも分かる通り、太田さんのプロデュースは常に独自性に富み、「他にはないサウナ体験」を追求しています。
その姿勢こそが、全国のサウナ愛好家や事業者から厚い信頼を集める理由なのです。
そもそも“サウナコンサル”とは?

太田さんが手掛けるのは、土地探しから設計、運営、さらには人材採用までを含むトータルのコンサルティング。
「サウナやりたいんですけれども、手伝ってもらえるんですか?みたいな問い合わせが来るんです。土地がないというんだった場合は、土地を探すところから始めましょうという話で…」
土地が決まっていなければ、まずは場所の選定から。立地条件やライバル施設を分析し、最適な場所を提案します。
土地が決まっていれば、その環境に合ったプランを設計。
サウナや水風呂の数、ロッカーや食堂の広さ、駐車場の台数に至るまで、細かく決定していくそうです。
設計から飲食メニュー決めまで伴走

建物の設計では、設計士任せにせず「繁盛店になるための視点」を盛り込むのが特徴です。
たとえば、サウナ室は何人規模か、水風呂の深さはどの程度がよいか、動線はどう設計すべきか。
細部をミリ単位で調整します。
さらに飲食のメニュー開発にも踏み込みます。
「施設の成功は飲食が握っている」と話す太田さんは、地域の人気店をリサーチし、その土地に合った商品を提案。
サウナ後に飲みたいドリンクや、体に必要な栄養補給まで計算に入れています。
名前やコンセプトも決める
施設の名前や各浴槽のネーミングまでプロデュース。
人気施設「かるまる 池袋」では『サンダートルネード』『やすらぎ』『昇天』など、エリアごとにユニークな名前を付けたのも太田さんです。

かるまる池袋公式サイトより引用

かるまる池袋公式サイトより引用
ネーミングは体験価値を高め、記憶に残る施設づくりに直結しています。
漫画やアメニティのセレクト

意外なポイントとして、休憩スペースに置く漫画のセレクトも太田さんが担当。
「漫画は戦略商品」と語り、1万冊単位でラインナップを考えます。
また、ボディソープや整髪料、リネンなど消耗品も重要な要素として提案されるそうです。
繁盛店をつくるノウハウ

太田さんは「繁盛店を作る設計士ではなく、図面を描く設計士に指示を出す」立場。
細部にまでこだわり、100を超えるノウハウを積み上げて繁盛店を実現します。
「1発の逆転満塁ホームランは狙っていなくて、まずは1点確実に取る。私は繫盛店を作る100以上の持っていて、それを積み重ねていくことで周りの競合店では勝てないレベルになるんです」
この積み重ねは過去の経験から。
スーパーやネットカフェ、マッサージ、飲食店のコンサルまで幅広く経験し、温浴施設に必要な要素を網羅されてきたのだとか。
サウナ施設における飲食の重要性

インタビューの中で繰り返し強調されたのが「飲食の重要性」。
サウナや温浴施設において、飲食は利益の柱であり、リピーターを増やすために欠かせない要素だといいます。
「そもそもサウナ施設に重要なものは、実は飲食なんです。飲食のコンサルができなきゃ、そもそも店がダメ。最低限でもドリンクの提供は必須。それが0の施設は100%閉業しますね」
ドリンクは自販機であっても構いませんが、本来は発汗後の塩分・栄養補給を考えたドリンクを提供することが理想だと語ります。
サウナ施設の人材と運営へのこだわり

太田さんのコンサルは、建築や設計だけにとどまりません。
上述したように、アメニティや休憩室に置く漫画のセレクトや、人材採用・教育まで支援します。
「施設の採用面接も1,000人じゃきかないくらいやってきました。もっとも重要なのは、“サウナが好きな人間”を採用すること。好きじゃない人間が働くと接客や清掃が手抜きになるんです」
こうした人材育成まで関わることで、施設の空気感そのものを作り上げています。
サウナ王が考えるいいサウナと悪いサウナ

では、太田さんが考える「いいサウナ」と「悪いサウナ」の違いとは何なのでしょうか?
「いいサウナは『また行きたい』と思えるサウナ。でもまた行きたいと思える施設って、10軒行ったら1軒あるかないかなんです。悪いサウナは居心地が悪い。サウナ室の給排気の流れが悪かったり、清掃ができていなかったり、そもそも清掃できる造りになっていなかったりするんです」
清掃は最低でも週1回。清掃計画を設計段階から組み込むことが重要だと太田さんは強調します。
サウナ王の今後の展望

最後に、太田さんに今後挑戦したいことを伺いました。
「この世の中にないものをつくるということをずっとやってきました。これからもそれは変わらない。せめて各県にひとつは素晴らしい施設を増やして、そこに行けばサウナ好きになるようにしたいんです」
サウナ王が描く未来は、サウナ文化の裾野を広げ、誰もが“良いサウナ”を体験できる社会でした。
まとめ
今回のインタビューを通じて見えてきたのは、サウナ施設の成功は単なる「サウナ室の設置」だけではなく、土地選びから設計、飲食や清掃、人材育成に至るまで、総合的に考えることが不可欠だという点です。
特にリピーターを生むためには「また来たい」と思わせる体験設計が求められ、そのためには現場を知り尽くしたプロの視点が大きな力になります。
全国で数多くの繁盛店を生み出してきた太田さんのノウハウは、これからサウナを導入したい方や既存施設の立て直しを考えている方にとって、心強い道しるべとなるはずです。
もしサウナづくりに本気で取り組みたいと考えているなら、ぜひ太田さんに相談してみてください。
ご依頼やご相談は公式HPから受け付けています!
▶ 楽楽ホールディングスHP:https://www.rakurakuhd.co.jp/saunaou
▶ X:https://x.com/saunaou
▶ Instagram:https://www.instagram.com/saunaou/