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妊娠初期の体温上昇は胎児に悪影響の可能性|温浴・サウナ利用に関する1981年の論文

  • 2025年6月12日

「妊娠中にサウナや温浴はしていいの?」
妊婦の間で気になるこの疑問に、医学的なデータから答えが出されています。

実は、妊娠初期に体温が高くなりすぎると、胎児に悪影響を及ぼす可能性があることが動物実験などで報告されており、ヒトでも注意が必要とされています。

本記事では、アメリカ・ワシントン大学による国際的な論文をもとに、科学的なデータを交えて解説します。

※この研究は1981年に発表されたものであり、現在の医療ガイドラインとは異なる可能性があります。
※妊娠中の方は、入浴やサウナ利用前に必ず医師にご相談ください。

調査の概要

この論文は、妊娠可能年齢の女性において、温浴やサウナにより体温がどれくらい上昇するかを実験的に測定した研究です。

20人の非妊娠女性を対象に、39℃と41.1℃の温水浴槽および81.4℃のサウナに入ってもらい、体温(膣内)を5分おきに計測しました。

項目内容例
タイトルSuggested limits to the use of the hot tub and sauna by pregnant women
(妊婦による温水浴槽とサウナの利用に関する推奨制限)
著者・研究機関Mary Ann Sedgwick Harvey, Marcella McRorie, David W. Smith/ワシントン大学
発表年1981年
出典CMA Journal/Canadian Medical Association Journal
論文リンクhttps://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC1862577/

主な調査結果

\調査結果をまとめると…/

  • 通常の温水浴槽利用(15分以内)では、体温が胎児に悪影響を与えるレベル(38.9℃)に達する可能性は低い
  • ただし、41.1℃の温水浴槽に10分以上入ると体温が上昇する人もおり、長時間の利用はリスクあり
  • 81.4℃のサウナでは、38.9℃に達する前に全員が不快感で退出
  • 体温上昇リスクのある期間は妊娠3〜15週ごろが特に重要

温水浴槽の温度と体温の上昇

39.0℃の温水浴槽では、5人の女性が15〜25分で38.9℃に達しましたが、15分以内では安全ライン内に収まるケースが多く、通常の使用ではリスクは低いと考えられます。

一方、41.1℃の温水浴槽では10〜18分ほどで体温が38.9℃に達する例もあり、短時間でも注意が必要です。

サウナでの温度上昇は意外に限定的

81.4℃のサウナでは、全員が体温38.9℃に達する前に退出しており、長時間の滞在には至りませんでした。

この結果から、妊婦がサウナを短時間利用する程度であれば、体温が有害なレベルに達する可能性は低いと考えられます。

結論

この論文は、妊娠可能年齢の女性が温浴やサウナを利用した際の体温変化を分析し、どの程度の時間で胎児に影響する可能性がある温度になるかを明らかにした貴重な研究です。

結果として、短時間の利用であれば、胎児に有害とされる体温(38.9℃以上)に達することは稀であることが示されました。

ただし、妊娠初期(特に妊娠3〜15週)に38.9℃以上の体温上昇があると、胎児に悪影響を及ぼす可能性があるとされており、長時間の温浴やサウナ利用は避けるべきと結論づけられています。

さらに本論文では直接の言及はありませんが、脱水による血圧の変動や血栓のリスクもあるため、妊娠中のサウナ利用は控えることが推奨されます。

関連文献:

小さな子どもはサウナに注意|5歳未満で心臓の働きに悪影響が出る可能性を示した研究

サウナ習慣で精子の質が一時的に低下?|遺伝子レベルでの影響を示した研究を解説

※本ページの内容はページ内にあるソースの学術文献等を、一部翻訳機能等を活用して弊社にて独自に翻訳・要約したものです。詳細は参照元の文献をご参照ください。

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