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サウナで血管の柔軟性が向上|フィンランド研究でわかった血圧・心臓への効果

  • 2025年6月12日

血管の柔軟性が高いと、血液の流れがスムーズになり、血圧が安定しやすくなります。
逆に血管が固くなると、高血圧や心臓病のリスクが高まります。

今回は「サウナに入ると血管がやわらかくなるのか?」という疑問に答える、フィンランドの研究を紹介します。

調査の概要

この論文は、サウナ浴が血管の硬さや心臓・血圧の指標に与える短期的な影響を評価した非ランダム化実験※の結果をまとめたものです。
※非ランダム化実験:参加者をランダムに分けず、あらかじめ決められた条件で行う実験。

心血管リスクのある102人の無症状の成人を対象に、30分のサウナ浴が動脈の柔軟性や血圧などに与える変化を調査しました。

この研究では、30分のフィンランド式サウナ浴前後で、動脈スティフネス(硬さ)や血圧、心拍数などを測定し、身体の反応と回復状況が分析されました。

具体的には、この図のような血圧の波形をもとに、動脈の柔軟性や心臓の働きを示す指標(PWV・LVET・PP・MAPなど)が測定されました。
これらは血管の状態を知るうえで重要なデータです。
項目内容例
タイトルSauna exposure leads to improved arterial compliance: Findings from a non-randomised experimental study
(サウナ入浴は動脈の柔軟性を改善する:非ランダム化実験研究の結果)
著者・研究機関Earric Lee 他 / 中部フィンランド病院 他
発表年2018年
出典European Journal of Preventive Cardiology
論文リンクhttps://academic.oup.com/eurjpc/article/25/2/130/5926065

主な調査結果

\調査結果をまとめると…/

サウナ浴によって動脈の柔軟性が向上し、血圧や心拍に良い変化が生じることが示されました。

動脈の柔軟性が向上

サウナ浴前後の比較で、動脈の硬さを示すPWV(脈波伝播速度)は9.8→8.6m/sに低下

30分後も9.0m/sと、柔軟性が一部維持されていました。

血圧が下がり、回復後も安定

収縮期血圧は137→130mmHg、拡張期は82→75mmHgに低下。

30分後でも血圧は低下傾向を維持しており、サウナによる一時的な血圧低下効果が示唆されました。

心拍数は上昇、心臓のポンプ時間は短縮

サウナ後、心拍数は65→81拍/分に上昇。

一方で心臓の収縮にかかる時間(LVET)は307→278ミリ秒に短縮しました。

これは循環器系が熱に対し、柔軟に対応していることを示します。

結論

この論文は、30分のサウナ浴が血管の柔軟性を高め、血圧を一時的に下げる効果があることを科学的に示しました。

今回の研究は1回のサウナ浴に限った効果ですが、心血管リスクのある人にも比較的安全かつ有益な可能性があり、今後の長期的研究に期待が寄せられます。

関連文献:

月1回以上のサウナ習慣で健康状態が良好に|スウェーデンの大規模調査からわかったこと

サウナ中は軽い運動と同じ心臓負荷|血圧・心拍数の変化を実測したドイツの研究

※本ページの内容はページ内にあるソースの学術文献等を、一部翻訳機能等を活用して弊社にて独自に翻訳・要約したものです。
※本ページは、論文の詳細な要約をもとにまとめたものです。詳細は参照元の文献をご参照ください。

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