家庭用サウナ設置前に用途地域を確認!市街化区域・市街化調整区域にサウナは建てられる?
- 2024年10月15日
「家庭用サウナを設置したいけど、どこでも建てられるの?」と不安に思っていませんか?
サウナを設置するには、エリアごとに決まった用途地域の確認が欠かせません。
特に「市街化区域」や「市街化調整区域」では、サウナの設置に制限や条件がある場合も。
この記事では、あなたが後悔しないサウナ計画を進められるよう、
- 家庭用サウナ設置にあたって確認すべき用途地域とは?
- エリアごとの注意点や規制のポイント
をわかりやすく解説します。
【この記事の結論をまとめると…】
■市街化区域
住宅地や商業施設が立ち並ぶ、開発が進んだエリア。
ほとんどの場所でサウナの設置が可能!ただし、一部用途地域では制限あり。
■市街化調整区域
自然環境が保護されており、新たな建築が制限されるエリア。
原則として建築は難しいが、サウナカーなど移動できるサウナは設置可能!
目次
【重要】サウナは用途地域によって建てられない場合がある
国土は都市計画法によりエリア区分されており、一部区域ではサウナを建てることやサウナの営業ができない場所があります。
たとえば、「市街化調整区域」では大きなサウナが建てられなかったり、「市街化区域内」の第一種中高層住居専用地域や工業専用地域では、制限があったり営業を禁止されている場合があります。
国土は都市計画法によりエリア区分されている
日本の国土は都市計画法によって
- 都市計画区域
- 都市計画区域外
の2つ区分されています。
都市計画区域と都市計画区域外のおもな違いは、都市計画法にもとづく規制や管理の有無にあります。
都市計画区域とは
国や地方公共団体が都市計画の対象と定めた地域で、計画的な開発と管理が行われます。
この区域内では、土地の利用や建築に関して詳細な規制が設けられており、たとえば建築物の高さ制限、用途地域の指定、建築許可の要否などが定められています。
都市計画区域は、都市の持続可能な成長と住民の生活環境の保護を目的として定められた地域です。
都市計画区域外とは
都市計画の対象とされていない地域で、都市計画区域に比べると建築や土地利用に関する規制は緩やかです。
しかし、建築基準法などの他の法律による規制は適用されるため、完全に制限がないわけではありません。
おもに自然豊かな地域や、まだ都市化が進んでいない地域に該当します。
簡単にまとめると、都市計画区域は都市の発展と秩序を保つために詳細なルールが設けられたエリアで、都市計画区域外は都市計画を考慮しないと判断されたエリアです。
そもそも都市計画法とは
都市計画法は、国土の利用と都市の発展を計画的に管理し、住民の生活環境をよくするための法律で、土地の利用、建築物の建設、環境保全などを適切に行うためのルールを設けています。
たとえば、どのエリアで住宅や商業施設を建てることができるか、どのような規模の建物を建てることが可能かなど、土地の利用方法を定めることで、安全で快適な都市環境を守り、災害リスクを軽減します。
参考:イエイ
都市計画区域は3区分される
都市計画区域内はさらに
- 市街化区域
- 市街化調整区域
- 非線引き区域
の3つに細分化されています。
市街化区域と市街化調整区域は都市計画区域として指定されたエリアで、まとめて「線引き都市計画区域」と呼ばれます。
家庭用サウナを購入し自宅に設置する際も、この都市計画法の区分に注意する必要があります。
特に設置場所が市街化区域・市街化調整区域内にある場合は、建築に関する制限があるため、事前に申請や確認が必要なケースがあります。
市街化区域
市街化区域は、すでに開発が進んでいる地域や今後開発が進められる予定の地域です。
住宅、ショッピングモール、オフィスビルなどが立ち並び、日々の生活に密接したエリアとして位置付けられています。
市街化区域内では、用途地域と呼ばれるさらに細かな13の区分が設けられており、これにより土地利用の具体的なガイドラインが定められています。
用途地域3分類 | 用途地域 | 詳細 |
住居系 | 第一種低層住居専用地域 | おもに戸建てが立地する閑静な住宅地域。 |
第二種低層住居専用地域 | おもに戸建て住宅が立地し、かつ利便性もある地域。 | |
第一種中高層住居専用地域 | マンション・戸建てが混在する地域。 | |
第二種中高層住居専用地域 | マンション・戸建てのほか、商業施設も立地。 | |
第一種住居地域 | 商業施設も立地し、便利で賑やかな地域。 | |
第二種住居地域 | 商業施設や娯楽施設なども混在するかなり賑やかな地域。 | |
準住居地域 | 国道、幹線道路沿いの地域。 | |
田園住居地域 | 閑静な住宅街と農地がある地域。 | |
商業系 | 近隣商業地域 | マンションがメインで商業施設も多く便利な地域。 |
商業地域 | 新宿、渋谷など大きな駅の周辺に広がる地域。 | |
工業系 | 準工業地域 | 工場施設、住宅、さまざまな施設が混在する地域。 |
工業地域 | 大型の工場が立地する地域。 住宅はタワーマンションがメイン。 | |
工業専用地域 | 工場のみ建築でき、住宅、病院、娯楽施設、商業施設は建てられない地域。 |
たとえば、家庭用サウナはほぼどの用途地域でも建設可能ですが、業務用サウナの場合その用途地域によっては建設できないエリアが存在します。
市街化調整区域
市街化調整区域は、景観が保全されている田園地帯や自然が多く残る地域で、将来的な開発が検討されている場所です。
この区域内では、計画的な都市開発を防ぐために、新たな建築や土地利用に厳しい制限が設けられています。
すなわち、勝手に家や建物を建てることは認められておらず、家庭用サウナを建てる際も注意が必要です。
非線引き区域
非線引区域は、山間部などさらに開発が進んでいない地域で、市街化区域や市街化調整区域に比べ、土地利用に関する規制が緩やかです。
この区域では、土地利用について定められた規制が少ないため、相対的に自由度が高くなっています。
ただし、3,000㎡以上の大規模建築物を建設する場合は、都道府県知事の開発許可が必要になるなど、一定の規制は存在します。
また、非線引き区域では、電気や上下水道などの都市基盤が整備されていない場合が多いため、サウナを建てる場合もそれらの設備にアクセスするための追加の計画が必要になることがあります。
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【結論】市街化区域、市街化調整区域にサウナは建てられるのか
結論をまとめると「市街化区域」では、個人用の小さなサウナであれば屋内・屋外ともに基本的に建てることができます。
ただし、サウナ施設として事業用で建てる場合は、13の用途地域のうちいくつかは建築要件が決まっているため確認が必要です。
「市街化調整区域」の場合は、人口の増加を抑制し景観や自然を守るために、基本的に新たな建物の建築は許可されていませんので、サウナの建築に関しても個人用・事業用ともに難しい場合が多いです。
①市街地区域の場合
市街地区域の場合、個人利用のための家庭用サウナと、事業用サウナのそれぞれが建築可能であるかをまとめます。
個人利用なら建築可能
市街地区域の場合、個人利用のための家庭用サウナであれば基本的に建築が許可されています。
ただし、サウナの設置場所やサウナ室の面積によって建築確認申請が必要になる場合がありますので、確認が必要です。
建築確認申請について詳しくは、【建築基準法】家庭用・業務用サウナ設置時に建築確認申請は必要?の記事をご覧ください。
施設として貸し出す場合は用途地域ごとに要確認
銭湯に併設されたサウナなどは「一般公衆浴場」に分類され、公共性が高い施設とみなされるため、すべての用途地域で出店が可能です。
ただし、銭湯に付随する以外のサウナ事業に関しては「特殊公衆浴場」に該当し、市街化区域内をさらに細分化した用途地域によっては制限があります。
用途地域 | 建築可否 | 建築制限・条件 |
第一種低層住居専用地域 | △制限あり | 兼用住宅・非住宅部分の床面積50㎡以下 |
第二種低層住居専用地域 | △制限あり | 2階以下・床面積150㎡以下 |
第一種中高層住居専用地域 | △制限あり | 2階以下・床面積500㎡以下 |
第二種中高層住居専用地域 | △制限あり | 2階以下・床面積1500㎡以下 |
田園住居地域 | △制限あり | 2階以下・床面積1500㎡以下 |
第一種住居地域 | ○ | 制限なし |
第二種住居地域 | ○ | 制限なし |
準住居地域 | ○ | 制限なし |
近隣商業地域 | ○ | 制限なし |
商業地域 | ○ | 制限なし |
準工業地域 | ○ | 制限なし |
工業地域 | ○ | 制限なし |
工業専用地域 | × | 工場用地域のため建築不可。 |
②市街化調整区域の場合
建築の条件が厳しい市街化調整区域の場合、個人利用のための家庭用サウナと、事業用サウナのそれぞれが建築可能であるかをまとめます。
個人利用でも建築不可
市街化調整区域での建築は地域の自然環境や景観を保護するため基本的に制限され、新たな建築が認められるケースは少ないです。
このため、個人利用目的で家庭用サウナを設置する場合も、一般的には設置が難しい状況にあります。
スーパー銭湯や個室サウナのような商業目的の施設の建設も、許可されないことが一般的です。
ただし特例もある
市街化調整区域内であっても、自治体によって定められた特定の基準を満たす場合、建築に関する特別な許可を得て建物を建設することが可能になるケースがあります。
ただし、この特例は基本的に公共性の高い施設に限られており、具体的に許可される可能性があるのは
- 幹線道路沿いに位置するコンビニエンスストア
- 高齢者施設
- 社会福祉施設
- 医療施設
など、地域社会にとって必要不可欠なサービスを提供する施設です。
よって、娯楽施設に分類される「サウナ施設」は建築が難しいでしょう。
加えて、市街化調整区域内で建物を建築するには、都市計画法第43条に基づく許可が必要です。
この許可を得るためには、自治体が定める一定の基準を満たす必要があります。
たとえば、建築予定地が市街化区域に近接しており、敷地の周囲100m以内に50戸以上の建物が存在する場合など、条件は地域ごとに異なります。
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サウナカーなら利用可能
一方で、「サウナカー」のように移動可能なサウナ設備は、建築物としての扱いを受けないことから市街化調整区域での建築に関連する規制の対象とならないため、市街化調整区域でも使用することが可能です!
サウナカーは、軽トラックやバンなどの車両にサウナボックスを積んだ移動式のサウナです。
サウナカーは特定の場所に恒久的に設置されるものではないため、市街化調整区域内であっても特に厳しい制限を受けることなく、個人が自由に利用できます。
これにより、自然豊かな環境の中でサウナを楽しむことができるという大きなメリットがあります。
移動できるサウナにはテントを組み立ててサウナストーブにより内部を温める「テントサウナ」もあります。
ただし、サウナカーのほうが耐久性や断熱性があり、本格的なサウナを楽しめるというメリットを持っています。
そもそも「建築物」とは
都市計画法や建築基準法における「建築物」とは、壁や屋根を有し、恒久的に土地に設置される構造物で、人が居住したり活動するという用途を持った空間を提供するものを指します。
これには住宅、店舗、工場、オフィスビルなどが含まれます。
一方で、移動可能な施設や一時的な設置物は通常、「建築物」とは見なされません。
その定義は地域によって異なる場合がありますので、詳細は各自治体の都市計画課までお問い合わせください。
建築物は、その場所に応じた地域区分と用途地域にもとづき、建てられるかどうかが決定されます。
用途地域は、住宅系地域・商業系地域・工業系地域というように、土地の使用目的に応じて細分化され、各地域で建設できる建築物の種類や規模、建築条件などが具体的に定められています。
物件や土地が都市計画区域・用途区域にあるか調べる方法
物件や土地が都市計画区域・用途区域にあるか調べる方法としては、都市計画図を利用する方法と物件資料から調べる場合方法の2つがあります。
都市計画図を利用する方法
行政や自治体が公表している都市計画図を利用することで、市街化区域かどうか判定できます。
具体的には、調べたい市区町村の名前を使ってインターネットで「○○市 用途地域」と検索すると調べることができます。
さらに広いエリアを見たい場合は、「東京都 用途地域」と検索すると、都道府県全体の用途地域を見ることができるページを見ることができます。
例)東京都都市整備局「都市計画情報等インターネット提供サービス」
物件資料から調べる場合方法
すでに物件や土地に目途がついている場合は、物件資料に都市計画の記載があります。
Web上に掲載されている物件の場合、ページ下部記載の物件詳細情報欄に書かれていることが多いです。
サウナカーなら市街化調整区域でも本格サウナが楽しめる!
市街化調整区域では建築における制限があり、通常の据え置き型のサウナの設置には多くの規制が伴いますが、移動できるサウナカーならばそれらの対象となりません!
サウナカーは固定資産税がかからず、建築基準法における建築確認申請の必要もないため、手続きに手間や費用をかけることなく、どこでも好きな場所で本格的なサウナを楽しむことができます。
サイリージャパンが製造・販売を行う「SAUNA CAR37」は純日本製で、サウナ施工40年の職人によって作られています。
住宅の外装にも使われる“ガルバリウム鋼板”をサウナ部の屋根や壁に使用していることから、長くきれいに使い続けられる耐久性の高さが特徴です。
また、最大5名が同時に利用可能な広々とした国産ヒノキのサウナ室は、グループでの利用にも最適。
デザイン性に富んだ外装やカラーバリエーションの豊富さも、個性的なサウナ体験を演出します。
加えて、「SAUNA CAR 37」はメンテナンスが容易で、サウナ室内の椅子は交換可能、床のすのこをめくっての拭き掃除も可能で、いつでも清潔に保てます。
サウナカーは車検時にサウナ部を降ろす必要がありますが、SAUNA CAR37ならジャッキアップやフォークリフトを用いたサウナ室の降ろし作業も簡単です。
さらに、新車だけでなく中古車を使用したサウナカー制作も可能で、イベント活用時などのレンタルも行っています。
都市計画区域での制限に悩まされずに本格サウナを楽しめる「SAUNA CAR 37」は、個人利用だけでなく、事業用サウナを検討している方にもおすすめです。
SAUNA CAR 37公式サイトはこちら➡https://kimoty.com/saunacar37/
まとめ
家庭用サウナを設置する際、用途地域の確認は、計画の成功に不可欠なステップです。
市街化区域や市街化調整区域など、地域によって異なる規制や条件を把握し、適切な手続きを踏むことで、安全かつ法律に遵守したサウナ設置が可能となります。
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