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庭にサウナを設置!メリットや設置できるサウナの種類、法規制を解説
- 2024年9月9日
昨今、ストレス解消や血行促進など多くの健康効果が期待できるサウナを手軽に楽しむことができる設備として、家庭用サウナの人気が高まっています。
そんななか自宅のお庭にサウナを設置する場合に、どのようなサウナを選ぶべきか、注意点や法律面について気になっている方も多いでしょう。
そこでこの記事では、庭にサウナを設置するメリットや設置できるサウナの種類、そして設置に際して注意すべき法規制について詳しく解説します。
目次
庭にサウナを設置するメリット
- 気軽にサウナを利用できる
- 自由にサウナを楽しめる
- 景色を楽しみながらサウナに入れる
- 薪ストーブが使える
- サウナを出てすぐ外気浴できる
- 家の中に温度や湿度がこもる心配がない
気軽にサウナを利用できる
庭にサウナを設置すると、自宅でいつでも気軽にサウナを楽しむことができます。
交通費や移動時間がかからないため、コストや時間のカットになるもの利点です。
自由にサウナを楽しめる
プライベートサウナとして利用できるため、周囲の目を気にせずにリラックスできます。
また、家族や友人と一緒にサウナを楽しむことも可能です。
加えてサウナの配置や温度を自由にカスタマイズでき、ロウリュを好きなだけ楽しむこともできます。
景色を楽しみながらサウナに入れる
窓があるサウナを庭に設置すれば、外の景色を眺めながらサウナを楽しむことができます。
解放感を感じながらサウナに入れるのは、庭に置く大きな魅力です。
薪ストーブが使える
屋外に設置するサウナでは、電気サウナストーブだけでなく薪サウナストーブも使用することができます。
薪ストーブは電気ストーブよりもパワーがあると言われており、高温サウナを作りやすいのが特長です。
さらに、特有の香りや炎の揺らめきがリラックス効果を高めます。
また、薪を燃やすことで自然の暖かさを感じることができ、サウナ体験を一層豊かにします。
サウナを出てすぐ外気浴できる
サウナを出た後、すぐに庭で外気浴を楽しめるのは屋外用サウナならではのメリットです。
新鮮な空気を吸いながらリラックスすることで、より効果的にリフレッシュできます。
家の中に温度や湿度がこもる心配がない
屋外用サウナは、屋内に設置するタイプのようにサウナの熱や湿気が家の中にこもる心配がありません。
これにより、家の中の環境を快適に保つことができ、加えて換気によりサウナ内の湿気をすぐに排出することができます。
湿気はサウナ室内の木材を腐食させる原因となりますので、効果的に換気できるのは大きなメリットです。
庭にサウナを設置するデメリット
- 定期的なメンテナンスが必須
- 庭のスペースを取る
- 気候の影響を受ける
- 電気サウナストーブの場合、電源の確保が必要
- 薪ストーブの場合、煙や一酸化炭素が発生する
- 法規制の確認が必要
定期的なメンテナンスが必須
家庭用サウナは毎回利用後に、内装の拭き掃除や換気が必要になります。
さらに、屋外用サウナの場合は雨ざらしになるため、外装のメンテナンスも欠かせません。
外装が木材のサウナの場合は、雨によって木が腐食したり、収縮して隙間が空いたりするリスクもあります。
庭に置くサウナを選ぶ際は、耐久性が高くメンテナンスが楽なサウナを選ぶのがおすすめです。
庭のスペースを取る
庭にサウナを設置すると、庭のスペースを占有します。
また、安定した場所にサウナを設置するために土台をコンクリートで固める基礎工事が必要な場合もありますので、設置場所をしっかり検討する必要があります。
気候の影響を受ける
屋根がない場所にサウナを設置する場合は、雨の日にはサウナを利用しづらくなります。
また、寒冷地域ではサウナ室の温度が上がりにくいこともあります。
雪が積もる地域にサウナを設置したい!という方は、特に耐久性や断熱性に優れた製品を選ぶ必要があります。
詳しくは、豪雪地帯におすすめの屋外サウナ2選をご覧ください。
電気サウナストーブの場合、電源の確保が必要
電気サウナストーブを使用する場合、庭まで電源を確保する必要があります。
電気工事や配線工事が必須となりますので、初期費用もかかってきます。
詳しい工事内容は、家庭用サウナ導入時に必要な電気工事・配線工事を解説の記事をご覧ください。
薪ストーブの場合、煙や一酸化炭素が発生する
薪ストーブを使用する場合、煙や一酸化炭素が発生します。
サウナ室に排気口や煙突の設置が必須であり、安全に配慮する必要があります。
また、煙が近隣の迷惑にならないように注意し、サウナ設置前に近隣住民の許可も取っておくことをおすすめします。
法規制の確認が必要
庭にサウナを設置する際には、
- 建築基準法
- 都市計画法
- 消防法
などの法規制を確認する必要があります。
固定資産税の課税対象になるかどうかも確認が必要です。
注意すべき法律の詳細はこちら。
庭にサウナを置く場合の注意点
- 外から見えないように目隠しを設置する
- 水風呂からの導線を考える
- 水風呂も設置する場合は排水工事も必要
外から見えないように目隠しを設置する
庭にサウナを置く際、プライバシーを確保するために目隠しを設置してください。
目隠しには、木製やアルミ製のフェンスを使うとよいでしょう。
目隠しは高さやデザインも考慮しましょう。
水風呂からの導線を考える
サウナと水風呂を設置する場合、両者の間の導線を考えることが大切です。
サウナで体を温めた後にスムーズに水風呂に移動できるように、水風呂までの距離や足元の安全性を考慮した配置を検討しましょう。
動線をシンプルにすることで、「整い」の時間を逃すことなくリラックスできます。
水風呂も設置する場合は排水工事も必要
庭に水風呂も設置する場合は、適切な排水工事が必須です。
水風呂の排水がうまくいかないと庭が水浸しになり、使用後のメンテナンスが大変になります。
排水工事では、近くの排水路に流す方法か、排水管を通して家庭の下水道に接続する方法が一般的です。
排水については専門業者に依頼して、法律や地域の規制に従った適切な工事を行うことをおすすめします。
排水方法について詳しくは、自宅で使えるサウナ用水風呂・冷却用チラーの記事で解説しています。
庭に設置できるサウナの種類・値段
屋外用ホームサウナ | バレルサウナ | テントサウナ | DIYサウナ小屋 | サウナカー | |
イメージ | |||||
温度 | 70~100℃ | 60~100℃ | 60~80℃ | 70~100℃ | 60~100℃ |
本体代 | 100~250万円 | 100~300万 | 10~50万円 | 60-70万円(材料費) | 300~400万円 |
配送・工事代 | 40万円~ | 60万円~ | 0円 | 10万円程度(工具代) | 0円 |
ストーブ代(電気) | 40万円~ | 40万円~ | 30万円~ | 30万円~ | ー |
ストーブ代(薪) | ー | ー | 5万円~ | 10~15万円 | 本体価格に含む |
初期費用合計 | 150~350万円 | 200~500万円 | 10~70万円 | 90~120万円 | 300~400万円 ※車両・ストーブ込み |
屋外用ホームサウナ
屋外用ホームサウナでは、サウナ施設のような本格的なドライサウナやフィンランドサウナを楽しめます。
壁や天井に断熱材を入れたしっかりした構造が特徴で、快適なサウナ体験を提供します。
ただし、初期費用は150~350万円程度で、広い設置スペースや基礎工事が必要になることがあります。
関連記事:屋外に置ける家庭用サウナおすすめランキングTOP12
バレルサウナ
樽型のお洒落なデザインと、自然と調和する木の風合いがバレルサウナの大きな魅力です。
映える外観から、多くのアウトドア施設などでも導入されています。
初期費用は比較的高く、200~500万円となります。
バレルサウナは基本的に壁が木1枚でできており、断熱材を入れることができないので風雨の影響を受けやすく耐久性が気になる場合がある点にはご注意ください。
関連記事:バレルサウナメーカーのおすすめ人気ランキング11選
テントサウナ
テントサウナは移動ができ、アウトドアでも使える手軽なサウナです。
価格が安く、ストーブ込みで10万円~で購入できます。
ただし、布でできたサウナなので耐久性は弱くその寿命は2~3年程度です。
気軽に導入できることから初心者にも向いていますが、長期使用を考えるとコストパフォーマンスに注意が必要です。
DIYサウナ小屋
自分で資材を集め設計図を書き1から作り上げる自作サウナ小屋は、DIYの知識や技術がある方におすすめです。
自作する場合は、屋外用ホームサウナやバレルサウナに比べて費用が抑えられ、サウナ室内を好きなレイアウトで作れるのも魅力です。
ただし、ホームセンターで手に入る木材はサウナ専用に加工されたものではないため、水分に弱く耐久性が低い場合があります。
また、ストーブや煙突周りの加工をしっかり行わないと火事の危険性がありますので、十分な知識を身に着け安全対策を施す必要があります。
DIYサウナづくりについては、【設計図あり】自宅にサウナ小屋をDIY!自作する手順や図面の書き方の記事で詳しく解説しています。
サウナカー
軽トラックやバンにサウナ室を積んだサウナカーは、テントサウナ同様に移動ができることが大きなメリットです。
また、サウナ室は屋外用ホームサウナと同様断熱性に優れ、どこでも本格的なサウナに入れるというのも魅力的です。
移動して使用する場合はテントサウナのように設営・撤去の手間がかからないというのも利点と言えます。
さらに雨が降ったときは屋根がある場所に移動できるため、外装が劣化しづらいです。
固定資産税がかからない点もメリットです。
ただし、車検の手間や自動車保険に入る必要があり、維持費がかかる点には注意が必要です。
初期費用は、車両・サウナ部込みで300~400万円となっています。
庭サウナで使えるサウナストーブの種類
庭サウナで使えるサウナストーブの種類は、おもに以下の3つです。
薪ストーブ(薪代+着火剤) | 電気ストーブ(電気代) | バイオストーブ(バイオエタノール) | |
イメージ | |||
熱源 | 薪 | 電気 | バイオエタノール |
本体代 | テントサウナ用:10万円~ 据え置き用:40万円~ | 30万円~ | 20万円 ※IESAUNAテント込み |
電気工事費 | 不要 | 10万円~ | 不要 |
1回使用 | 530円/1h | 100円/1h | 700円/1h |
1ヶ月間毎日使用 | 15,900円 | 3,000円 | 21,000円 |
薪サウナストーブ
薪サウナストーブは、自然な熱や薪の香り、焚火の音、火の揺らめきで癒される体験が魅力。
特にキャンプ場やアウトドア施設など、自然を感じられる場所でのサウナにぴったりです。
電源が不要でもちろん電気工事も必要ないため、設置が比較的簡単で初期費用も抑えられます。
また、高温サウナを作りやすく、サウナが温まるまでの時間も短いです。
テントサウナ用の薪ストーブであれば10万円程度から購入できるため、初期費用が抑えられます。
ただし、一酸化炭素や煙が発生するため住宅地では使いづらく、灰の掃除や煙突のメンテナンスが必要です。
電気サウナストーブ
電気サウナストーブは火気を使用しないため安全性が高く、初心者でも操作や温度調整がしやすいのが特徴です。
灰や煤が発生せず煙突も不要なため、メンテナンスが楽というメリットもあります。
ただし設置には電気工事や配線工事が必要で、本体価格も30万円以上が相場となり、初期費用が高くなります。
電気工事の詳細は、家庭用サウナ導入に必要な電気工事・配線工事を解説の記事で解説しています。
ちなみにAmazonなどで売られている格安の電気サウナストーブには、電気用品安全法の菱形PSEマークがないものが多く、これらは安全性が保証されない製品になります。
詳しくは、Amazonで買える安いサウナストーブは危険?PSEマークの有無を確認の記事をご覧ください。
電気ストーブは、安さだけで選ばないよう注意が必要です。
関連記事:電気サウナストーブおすすめメーカーランキングTOP5
バイオストーブ
バイオストーブは、家庭用テントサウナメーカー「IESAUNA」が製造する特殊なストーブです。
バイオエタノールを燃料とするため、電気工事は不要で煙や一酸化炭素が発生しない点が魅力です。
燃料費は1時間あたり700円前後と高めですが、本体価格はストーブとテントセットで20万円と他のストーブに比べて安価です。
初めて家庭用サウナを設置する場合にもおすすめの製品となります。
ただし、販売しているメーカーがIESAUNAのみで選択肢が少ない点に注意が必要です。
関連記事:【ベランダに家庭用サウナ】法律やマンション・賃貸の注意点やおすすめテントサウナ7選
庭にサウナを設置した方の導入事例
■庭にデッキと屋根を設置し屋外サウナと水風呂を導入
サウナ専門商社が導入支援させていただいた、庭設置の箱型サウナの事例です。
この事例では庭を改装し、デッキと屋根を設置。
床下の排水も考慮したリノベーションを行いました。
国産ひのきのサウナと木目調の水風呂で、毎日快適にサウナや外気浴をお楽しみいただいています。
ウッドデッキの上にサウナを設置することでサウナが汚れにくくなりますし、安全に利用しやすくなります。
周りに囲いを設置することで、プライバシーも確保。
コンパクトな空間にすべて必要なものが揃う庭サウナは、水風呂や外気浴への動線も抜群です!
庭にサウナを設置する際に確認すべき法律
どんな法律? | 管轄・確認先 | |
建築基準法 | 建物の構造や設備、安全性についての基準を定めた法律。 建物の耐震性、耐火性、衛生面などが対象。 | 国土交通省管轄の建築主事 または指定確認検査機関 |
都市計画法 | 土地利用や都市計画に関する法律。 サウナ設置場所が都市計画区域内である場合、 用途地域の確認などの制限を確認する必要がある。 | 国土交通省管轄の都市計画課 |
消防法 | 火災予防や火災時の安全対策について定めた法律。 サウナストーブの使用や防火設備について規制、 避難経路の確保、消火設備。 | 総務省消防局管轄の消防署 |
業務用サウナを開業する場合は、上記に加えて「公衆浴場法」も確認しましょう。
家庭用サウナにおいても、上記の法律に即しているかサウナ設置時に各法律を管理する部署に確認を取る必要がある場合があります。
サウナ設置後に法律に沿っていないことが発覚すると問題になりますので、サウナを選ぶ際は法律面までサポートしてくれるメーカーを選ぶことをおすすめします。
サウナの専門商社ではサウナ・ストーブ選びや設置工事、法律面に至るまでトータルサポートさえていただきます!
ぜひ、オンラインフォームやお電話でお気軽にご相談ください。
それぞれの法律とサウナの関係については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:【建築基準法】家庭用・業務用サウナ設置時に建築確認申請は必要?
関連記事:事業用サウナと公衆浴場法の関係
関連記事:バレルサウナを建てる前に確認!消防法・火災予防条例とは?
庭にサウナを設置すると固定資産税はかかるのか
サウナが屋外に設置されている場合、固定資産税の支払い義務が発生するかどうかは、固定資産税における「家屋」の定義を満たすかどうかに依ります。
家屋の定義は以下の3つです。
- 壁・屋根があり風雨をしのげる
- 基礎があり定着性がある
- 用途性がある
サウナは性質上、1と3の条件を満たします。
よって固定資産税の対象となるかは、2の「基礎があり定着性がある」かどうかによります。
「定着性」とは、建物が一定の場所に恒久的に存在することを意味します。
例えば、基礎がコンクリートで固められていないバレルサウナや屋外用ホームサウナは移動可能なため、定着性がないとされ、固定資産税の対象外となります。
ほとんどの屋外用サウナは基礎と本体をコンクリート等で固めないため、固定資産税は発生しません。
ただし、自治体によって基準が異なる場合があるため、詳しくはサウナの設置場所を管轄する都道府県税事務所に問い合わせてください。
また、移動できるテントサウナやサウナカーは家屋ではありませんので固定資産税の対象にはなりません。
固定資産税について詳しくは、家庭用サウナに固定資産税はかかる?税率や支払額の例も解説をご覧ください。
まとめ
庭にサウナを設置する際は、サウナ本体の種類やストーブの特徴を理解し、自分に合ったタイプを選ぶことが大切です。
また、設置に際しては建築基準法、都市計画法、消防法などの法規制を確認し、安全にサウナライフを楽しむ準備を整えましょう。
サウナの専門商社ではサウナ・ストーブ選びや設置工事、法律面に至るまでトータルサポートが可能。
屋外用サウナの設置をお考えの方は、ぜひオンラインフォームやお電話でお気軽にご相談ください。