サウナに使える断熱材の種類!断熱材を入れるメリットや買える場所も紹介
- 2024年11月5日
サウナの快適性を高めるためには、適切な断熱材の選択が欠かせません。
断熱材は、サウナ内の温度を一定に保ち、エネルギー効率を向上させる重要な役割を果たします。
この記事では、サウナに適した断熱材の選び方や種類、断熱材を購入できる場所について紹介します。
これからサウナの設置を検討している方や、DIYでサウナを作りたいとお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
サウナにおける断熱材の重要性
断熱材は、サウナの快適性と耐久性を高めるために不可欠です。
壁に入れた断熱材により、サウナ内の温度が均一に保たれ、結露を防止することで木材の腐食を防ぎます。
また、断熱性・保温性を上げることでサウナストーブの燃料消費を抑え、コスト削減が可能となります。
一般的にバレルサウナは木材の厚みで断熱効果を維持しますが、ボックス型サウナでは断熱材が使われることが多いです。
特に天井や内壁に断熱材を入れることで、効果的に熱を保持します。
さらに寒冷地では、床にも断熱材を入れることが推奨されています。
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サウナに断熱材を入れるメリット
サウナに断熱材を入れるメリットは、おもに以下の3点です。
- 断熱性・保温性を高める
- 加熱時間の短縮
- 結露の防止
断熱性・保温性を高める
断熱材を使用することで熱損失を最小限に抑え、エネルギー消費を削減できます。
これにより、サウナ内の温度が一定に保たれ、快適な使用感が得られます。
また、高温のサウナを楽しむことができ満足度も向上するでしょう。
加熱時間の短縮
多くの家庭用サウナは加熱開始から30分程度で80℃以上に達し、利用を開始することができますが、断熱性が十分でない場合は、熱が逃げやすく加熱に長い時間がかかってしまいます。
一方で、断熱材を入れたサウナはしっかりと熱を保持するため、サウナを温める時間が短縮されます。
結露の防止
断熱材はサウナ室の温度を均一に保ちます。
これにより、蒸気が天井に溜まって木材に水分がつくのを防ぎ、木材の腐食を防止します。
サウナを綺麗に長く使い続けるためにも、断熱材を入れるべきと言えるでしょう。
関連記事:サウナ内装の素材選び!美しい見た目や耐久性を兼ね備えた木材を選ぼう
断熱材を入れる場所
サウナ室の断熱材は、おもに壁と天井に入れます。
屋外に設置するサウナの場合、床にも断熱材を敷くとさらに断熱効果が向上し、底面からの冷気を防ぐことが可能です。
特に寒冷地では、床断熱により外気の影響を抑え、短時間で室内を暖かく保てるため、暖房効率も高まります。
ただし、多くの屋外サウナでは、床に断熱材を入れずに基礎工事をしっかり行うことで、断熱や湿気対策を施すケースが一般的です。
そのため、基本的には壁と天井の断熱に重点を置けば問題ありません。
サウナに使う断熱材を選ぶ際のポイント
サウナに使う断熱材を選ぶ際は、以下のポイントを押さえるとよいでしょう。
耐熱性
サウナは非常に高温になるため、選ぶ断熱材は高温に耐えることができなければなりません。
耐湿性
サウナの特性上、高湿度の環境で使用されるため、湿気に強い材質を選ぶことが重要です。
防火性
サウナ室内は火災のリスクが高いため、防火性能が高い断熱材を選ぶことが安全に直結します。
化学物質の放出が少ないこと
サウナに使用する場合、高温でも化学物質が放出されない断熱材を選ぶべきです。
耐久性
サウナ室の断熱材は長期間にわたってその性能を保持する必要があるため、耐久性に優れた材料を選ぶことが望ましいです。
R値
断熱材のR値は、その材料の熱抵抗を示す数値で、R値が高いほど断熱性能が優れています。
R値は「厚み(m)÷熱伝導率(W/m・K)」で求めることができます。
アメリカでサウナを販売するMY SAUNA WORLDによると屋外サウナの場合の理想的なR値は、天井R26、壁R19とされています。
ただし、このR値をサウナでもよく使われる断熱材グラスウール(熱伝導率0.038W/m・K)で実現しようとすると、天井98.8cm、壁72.2cmもの厚さが必要になるので、上記の数値はあくまで目安として知っておくとよいでしょう。
また、断熱材の効果は以下の特性に依存します。
- 厚みが厚いほど断熱効果が高い。
- 密度が高いほど断熱効果が高い。
- 熱伝導率が低いほど断熱効果が高い。
総コスト
断熱材の初期費用だけでなく、取り付けやメンテナンスの費用も含めた総コストを考慮することが重要です。
サウナ内装に向く断熱材の種類
サウナ内装に使う断熱材を選ぶ際は、必ず断熱材のメーカーにサウナへの使用は安全か確認を取ってください。
また、薪サウナストーブを使用する場合と電気サウナストーブを使用する場合でも使える断熱材が異なることがありますので、合わせて確認しましょう。
以下では、サウナでよく使われる4種類の断熱材の特徴について解説します。
断熱材の種類 | 熱伝導率※ | 耐湿性 | 防火性 | 環境への配慮 | 価格の目安※ |
グラスウール(無機繊維系) | 0.038 | △ | ◎ | ○ | 2~3万円 |
ロックウール(無機繊維系) | 0.038 | △ | ◎ | ○ | 2~3万円 |
セルローズファイバー(木質繊維系) | 0.040 | △ | ◎ | ◎ | 9~12万円 |
フェノールフォーム(発泡プラスティック系) | 0.020 | ◎ | △ | △ | 7~8万円 |
※熱伝導率が低いほど断熱効果が高い。
※価格の目安は、体積2.85m³の1-2人用サウナを作る際に必要になる断熱材の価格の目安。
グラスウール
グラスウールは、ガラスを高温で溶かして細かい繊維にし、綿状に加工した断熱材です。
リサイクルガラスを主成分とし、高温と湿気に強い特性を持ちます。
断熱性にも優れるため熱損失を少なくし、ガラス由来ゆえに腐食や虫食いの心配がないため、サウナ内装に適しています。
また、軽量で施工が非常に容易です。
ロックウール
ロックウールは鉱物由来の素材で、高い耐熱性と耐湿性を誇ります。
融点は約1,177°Cで、サウナのような高温環境でも安全に使用できます。
比較的安価で、半硬質ボードなので簡単に設置できるのも魅力です。
セルローズファイバー
セルローズファイバーは再生紙を主成分とする断熱材で、環境に優しい素材を選びたい方におすすめです。
耐火性と断熱性に優れ、調湿作用が高いのが特徴で、ナトリウムが添加されているため、比較的耐火性もあります。
ただし、水分を吸収すると断熱性が低下するという点には注意が必要です。
フェノールフォーム
フェノールフォームは、フェノール樹脂を発泡させてボード状に成形した断熱材です。
断熱性能が非常に高く、今回紹介した4つの断熱材の中でももっとも熱伝導率が低いため熱を逃がしません。
熱に強く燃えにくい性質があり、火災時にも煙や有毒ガスがほとんど発生しませんし、経年劣化しにくいのも特徴です。
ただし価格が高く、費用がグラスウールやロックウールの約2.5倍かかる点には注意しましょう。
下地に不燃材を入れるのもあり
業務用サウナでは、ケイカル板などの不燃材料が広く使用されています。
家庭用サウナでも念のために不燃材を使用することで、火災リスクの低減に役立つでしょう。
対象火気設備等の位置、構造及び管理並びに対象火気器具等の取扱いに関する条例の制定に関する基準を定める省令では、「サウナ設備にあっては、その風道並びにその被覆及び支枠を不燃材料で造ること」と規定されています。
このように、サウナ室の安全性を確保するためには、内壁に不燃材を使用することが推奨されています。
また、社団法人日本サウナ・スパ協会が定める「サウナ設備設置基準」では、サウナストーブから周囲の物への隔離すべき距離の基準が記載されていますが、離隔距離はストーブの最大消費電力と、隔離する物が不燃材かどうかで大きく変わってきます。
基本的にサウナストーブ周りの壁や天井は不燃材で仕上げ、安全性を高めましょう。
断熱材が買える場所
- ホームセンター
- 建材専門店
- オンラインショップ
- 建築資材メーカーの直販サイト
- 地元の建材販売業者
自作サウナを作る場合は設計図を書いて、必要な断熱材の量とサイズを把握しましょう。
DIYサウナづくりについては、【設計図あり】自宅にサウナ小屋をDIY!自作する手順や図面の書き方の記事で詳しく解説しています。
サウナの設計については、自宅用サウナの設計・構造入門|最適な寸法から材料選びまで詳しく解説が参考になります。
サウナ室に必要な照明については、リラックス空間を作るためのサウナ照明選びポイントの記事をご覧ください!
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関連記事:電気サウナストーブおすすめメーカーランキングTOP5
まとめ
サウナの断熱材は、快適で効率的なサウナを作り上げるために不可欠です。
適切な断熱材を選ぶことで温度を均一に保ち、エネルギーコストを削減することができます。
また、湿気や結露を防ぐ効果も期待でき、サウナの耐久性を向上させることができます。
この記事で紹介した断熱材の特徴とメリットを参考に、自分のサウナに最適な材料を選んでください。